アーティスト・ラン・レジデンスを運営する「6okken」が、新しい芸術祭「ダイロッカン」を3月に開催。 山梨県河口湖を舞台にしたアーティストの滞在制作とフェスティバル
一般公開は、3月30~31日。展示とパフォーマンス型フェスティバルが行われる。主催は、アーティスト・ラン・レジデンスを運営する6okken(ロッケン)。
山梨県河口湖の6棟の家を拠点とする活動体・6okken(ロッケン)により、創作前夜にフォーカスする6okken芸術祭「ダイロッカン」が3月に開催される。会場は、6okkenと森と湖の楽園の2会場。国内外から集まった18名のアーティストが、1ヶ月に渡る各プログラムを通じて、制作に進む一歩手前の内省を共有し、「自分だけが信じている感覚」を発見していく。 6okkenは、キュレーター、アーティスト、写真家、庭師、編集者など、多様なフィールドで活動する14名のメンバーによって構成されている。「制作の過程や前段階を作る場所」というコンセプトのもとに、共に暮らし、自らの環境について能動的に思考と実践を重ねながら、「アーティスト・ラン・レジデンス」を運営している。2022年の立ち上げから約1年半の間に、1000名を超えるアーティスト・クリエイターが6okkenで時を過ごし、合宿や滞在制作、イベントを通じて「作品や制作の手前」を共有してきた。 メンバーは、太田宗宏(インストーラー)、大利光輝(アートディレクター)、木下真紀(制作)、駒井恵太(プロデューサー)、今野誠二郎(筒)、高橋諒(建築設計/空間デザイン)、napo(あつまりの設計)、西山萌(編集者/粘菌)、平井志直(写真家)、細川紗良(編集者)、山口みいな(アーティスト)、山口遼(庭師)、yukihori/堀裕貴(写真家/プロデューサー)、waxogawa/小川楽生(キュレーター/研究者)。 芸術祭は、3つのプログラムから構成される。「Program-01.観察する」(3月16日~17日)は、一部一般公開で、「やまなしメディア芸術アワード」の関係者や研究者(藤田周、森脇透青)を迎えて、「省略の技法――何を言わないことにするのか/鑑賞者をどう信頼するのか――」について、考えを持ち寄り、議論する場が開かれる。「Program-02.生活する」(3月中旬)は、参加アーティスト限定のプログラム。アーティストはそれぞれ「VISION・TOUCH・AUDITION」の3つのグループに分かれ、14日間の滞在制作を行う。 そしてフィナーレとして一般公開される「Program-03.共有する」(3月30日~31日)は、森と湖の楽園を舞台に、全てのプロセスを追体験する展示+パフォーマンス型フェスティバルが行われる。3月31日には「Friday Night Plans」によるライブセットも予定されている。 河口湖を中心として6okkenとキャンプ場を巡る体験。たんなる受動的な成果展示ではなく、参加者を「滞在」に引き込むプロジェクトとなっている。五感からあふれる新たな感覚を開きながら、「生活と制作を結ぶあたらしい方法」を持ち帰りたい。
Art Beat News