ヒロド歩美アナが厳選、2025年注目のアスリート 6年前から取材、思い入れある選手も
パリ五輪での日本勢の活躍、大谷翔平選手のメジャー史上初の偉業達成など、スポーツの話題に注目が集まった2024年。2025年のスポーツ界、注目選手は誰か。スポーツキャスター・ヒロド歩美さんに聞いた。AERA 2024年12月30日-2025年1月6日合併号より。 ヒロド歩美アナが選ぶ2025年注目のアスリートはこちら * * * 最初に挙げたいと思ったのはやっぱり高校球児。中でも神奈川の名門・横浜高校の織田翔希選手は注目です。1年生ながら明治神宮大会で完封するなど、マウンド上での堂々たる姿はこの前まで中学生だったとは思えないほど。すでに150キロを超える直球を投げますし、同校OBの松坂大輔さんが「変化球も含めてドラフト候補」と評し、野球日本代表の井端弘和監督も注目しているという逸材です。春の選抜大会や夏の選手権大会など、この先衝撃を見せてくれる予感です! 同じ高校生では、バスケットボールの瀬川琉久選手も大注目。東山高校をインターハイ初優勝に導いた高校バスケ界のスターです。空中で時が止まったかのような滞空時間の長いジャンプシュートには目を奪われます。U18男子日本代表として海外遠征もあるなか、「東山のために尽くし、みんなで日本一になりたい」と話していたのが印象的でした。暮れのウインターカップでふたたび日本一になれるか期待が集まりますし、将来的には海外でのプレーを目標にされているそうなので、卒業後の進路にワクワクしています。 10代の選手ではフィギュアの千葉百音選手と飛び込みの玉井陸斗選手も。千葉選手は初出場となった12月のグランプリファイナルで銀メダル。女子フィギュアを牽引する存在になりつつあります。運動誘発性喘息を患いながら、呼吸法を見直すなどして乗り越え、4回転トーループに意欲的に挑戦されるなど、ポジティブさも彼女の強みだと思います。玉井選手は私と同郷の兵庫県宝塚市出身で、6年前から取材していることもあって思い入れがあります。当時は声変わりもしていない中学生ですぐ泣いてしまう印象でしたが、パリ五輪では銀メダル。「得意技の『5255B(後ろ向きに踏み切り、2回転半ひねりながら2回転半回転する技)』にすがるのではなく、今はとどめの一撃としてやれている」と話すなど、さらなる偉業への期待感で目が離せません。