「遺骨を見て激しく喜び始めた」「赤い袋を取り出し…」若い女性の火葬で、中国人の遺族が見せた「驚きの反応」《火葬場職員が明かす》
元火葬場・葬儀屋職員の下駄華緒さんが、1万人のご遺体を見送ってきた経験を元に原作をつとめた『最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常』(漫画:蓮古田二郎)が、重版を重ねるヒット作となっている。 【マンガを読む】「火葬場で働く僕の日常(4)」無料公開はこちら 10月31日には、最新刊となる『最期の火を灯す者 火葬場で働く僕の日常(4)』が発売された。その衝撃的な内容が、ネットを中心に話題沸騰中だ。4巻では一般人がほとんど知らない火葬場のディープな内容まで紹介されている。 前編記事『のど仏専用の骨つぼ、通夜の前に火葬、墓前でピクニック…?日本各地に残る驚きの「弔い事情」《火葬場職員も衝撃》』で紹介したように、日本だけでもさまざまな弔いの風習がある。それが世界ともなると……。 今回は、下駄さんが外国人の火葬に立ち会ったケースを紹介しよう。
言葉が通じないご遺族たち
ある日、下駄さんたちの火葬場にやってきたのは、中国からやって来たご遺族たち。 だが、日本語が全く通じず通訳もいないため、彼らが何を言っているのかがわからず、下駄さんは大いに困惑することになった。とはいえ火葬を取りやめるわけにもいかない。せめてご遺族たちには「日本で火葬されてよかったと思ってほしい」と、身振り手振りでコミュニケーションを取りながら、お骨上げに臨むことにした。 するとその直後、驚いたことに、遺族たちはお骨を一目見て激しく喜び始めたのだ。 「故人様は若い女性の方だったので、頭蓋骨がきれいに残っていたのです。すると彼らの風習なのか、ご遺族が骨つぼではなく赤い大きな布の袋をとりだしました。 どうやら、このまま頭蓋骨を壊さずに連れて帰りたいらしく、お骨を丸ごと袋に入れてほしいようなのです」(下駄さん)
大切なお顔の骨が……
だが、お骨にふれるとまだ熱が冷め切っておらず、火傷をする恐れがあった。そこで下駄さんが思いついたのが、焼き場で使う皮手袋。お顔の骨は壊れやすいため、そっと運んでいく。 「大切なお顔の骨を、みんなで慎重にお納めしました。ところが、ご遺族が用意した袋が大きすぎたのか、どうやら底が床についており、残念ながらお骨が崩れてしまったのです……」 色々と手を尽くしたものの、結果的にはご遺族が望むかたちで、お骨をきれいにお納めすることはできなかった。 これならば日本の風習にのっとって厳かに火葬を執り行ったほうが良かったのではないかと落ち込む下駄さんだったが、目の前には嬉しそうな表情で、手を振りながら帰っていく遺族たちがいた。言葉は通じなくとも、下駄さんが故人やご遺族に寄り添おうとする気持ちは十分伝わっていたのだ。 下駄さんはこの一件で、たとえ風習や言語は違っても、誠心誠意向き合えば心は通じあえると思ったという。 「最近は移民の方も増えているので、外国人の火葬に立ち会うことが増えています。中国も近年まで土葬が主流でしたが、都市部では火葬がどんどん普及してきていますね」(下駄さん) ……・・ 【つづきを読む】「遅刻してヘラヘラと挨拶」「お骨上げはわずか5分」葬儀屋は走り回り、携帯を鳴り響かせ…「遺体の取り違え」を起こした火葬場の「ずさんな実態」《火葬場職員が明かす》
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