ヒロド歩美アナが厳選、2025年注目のアスリート 6年前から取材、思い入れある選手も
彼らに共通するのは結果を出すことで自信をつかみ、“無敵感”をまとっていくということ。パリ五輪で活躍した選手は追いかけていきたいです。 近代五種でパリ五輪銀メダルを獲得した佐藤大宗選手は、それまで大会の観客も少ない、YouTubeの動画再生回数も伸びないなど、知名度向上に苦労されていたそうです。「近代五種の魅力をアピールしたい」と2時間近く競技を説明してくれるほど熱いキャラクターで、今後も応援していきたいです。 陸上短距離の柳田大輝選手にも注目しています。元々走る際の一歩が大きく、ストライドを広くする強化が必要ない、生まれながらの短距離選手。パリ五輪の400メートルリレー予選ではエース走者が担うことが多い2走を任されました。日本は5位入賞を果たしましたが、柳田選手は決勝でメンバー外という悔しい思いもしました。追い風参考ながら、100メートル9秒台を記録していますし、ますますの活躍が期待されます。 サッカーの小久保玲央ブライアン選手は日本の若き守護神としてビッグセーブを連発し、“国防”ブライアンなんて呼ばれました。陽気な性格でチームのムードメーカー。ベルギーのリーグに移籍してから出場機会も得ていますし、近い将来、鈴木彩艶選手とA代表の正GKを争う存在になると信じています。 野球界からは、まずは中日の高橋宏斗選手。23年のWBCでは最年少で日本代表に選出され、中継ぎとして優勝に貢献しました。24年11月の国際大会プレミア12ではWBCの経験もあってか、ベテランのような落ち着きがあって風格すら感じました。24年は中日でも自己最多の12勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルも獲得しました。球界のエースになる日も近いのではないでしょうか。 メジャーからは菊池雄星選手を。24年シーズン途中にブルージェイズからアストロズに移籍して5勝。33歳とベテランですが、平均球速が上がるなど、「まだまだ進化できる」と話されていました。25年はエンゼルスで心機一転、どんな進化を見せてくれるか楽しみです。 日本国籍のアスリートではないですが、東京五輪のゴルフの金メダリスト、ザンダー・シャウフェレ選手もイチオシです。母親が台湾出身の日本育ちで、祖父母が東京在住と、日本に深いゆかりのある選手。立ち振る舞いもすごく紳士的で、思わず「かっこいい!」とミーハーになってしまうほど魅力的なんです。タイガー・ウッズとローリー・マキロイが共同設立した、25年に開幕する予定の新しいゴルフリーグ「TGL」に参戦するということで、こちらもワクワクが止まりません! (構成/編集部・秦正理) ※AERA 2024年12月30日-2025年1月6日合併号
秦正理