【新型トライトンを○△✕で判定】◯はエンジン・乗り心地・ハンドリングが優秀!×は特にないけど…。
12年ぶりに復活を果たした三菱トライトンは、プラットフォームをはじめ、パワートレーンやシャーシなどを一新したまさにフルモデルチェンジとなる。ルノー・日産とのアライアンスで共有しているのは、電子プラットフォームと運転支援装備くらいだという。ピックアップトラック市場は、ニッチではあるものの、三菱の渾身作となっている。三菱の最新ピックアップトラックの○、△、×を判定してみた。 【写真を見る】新型トライトンの長所と短所を解説!※本文中に画像が表示されない場合はこちらをクリック TEXT&PHOTO:塚田勝弘(TSUKADA Katsuhiro)
ハイラックスよりも大きいが、最小回転半径は小さい
プレス向け試乗会は、オフロードコース、公道のオンロードが用意されていて、さらに筆者は山梨県から都内まで高速道路を使ってドライブする機会があった。また、別の日には内外装や居住性、積載性もチェックすることもできた。三菱トライトンを購入するのなら、ボディサイズと取り回し性は織り込み済みだろう。全長5360×全幅1930×全高1815mm(GSR)というスリーサイズは、国産車最大級で、全長5320×全幅1900×全高1840mm( Z“GR SPORT”)のトヨタ・ハイラックスよりも長く、ワイドになっている。 トライトンの最小回転半径は6.2mで、対するハイラックスは、6.4m。片側2車線の大きめの道路であれば容易にUターンできると開発陣は説明していたが、試乗会が行われた富士ヶ嶺オフロード周辺であれば、確かに苦もなく取り回しができた一方で、都内での取り回しやサービスエリアの駐車場などでもその大きさを実感させられた。
圧倒的な悪路走破性を確保
トライトンの最大の美点は、当然ながら公道であればどこでも走破できそうな悪路走破性の高さにある。最低地上高は220mmで、アプローチアングルは30.4°(GLS)、29.0°(GSR)、ランプブレークオーバーアングルは23.4°、ディパーチャーアングルは22.8°となっている。オフロードコースでは、岩場やモーグル、バンク、バケツ(大きな穴)などがあったが、腹下(下回り)を擦る心配は無縁だった。悪路走破性は、「スーパーセレクト4WD-II」の恩恵は絶大で、直結4WD(センターデフロック)の「4HLc」もコースの大半をクリアできた。岩場の急登で一度停車し、再発進するという厳しい状況下ではローギヤ直結4WDの「4LLc」に入れる必要があった程度だった。そのほか、急な下り坂では、一定速で維持するヒルディセントコントロールの恩恵も実感できた。