社会人の「今から勉強してIT人材に転身し年収増」は可能なのか…大学教授が勧める"最初のプログラミング言語"
■これからの時代は約50年働くことになる 厚生労働省の簡易生命表(令和5年)によると、大学卒業時点の22歳男性の平均余命は59.5歳、女性は65.5歳となっている。つまり現時点で大学を卒業してから男性で81.5歳、女性で87.5歳まで半数は生きることになる。 これは、これからはだいたい50年くらいは働くことになりそう、ということだ。 そして、1995年頃からパソコンが普及し始めパソコンを使えるようにみんなが努力してきたように、2024年の今では、基礎的なデータサイエンスの素養や多少のプログラミングができることが要求され始めており、生成系AIを使いなすことも大切になると言われている。 これは、大学までに学んだことだけでは、50年の職業生活を全うできなくなったということで、普通に生きていくためのハードルも上がっているということでもある。 そして、未来にどんなスキルや知識が必要とされるのかをあらかじめ予測することはできない。 だとすれば、50年働くために最も必要な能力は、今、何が自分にとって必要で、それをどうやれば身につけられるのかを自らが判断し、身につけるための努力を続けていく、自学自習の能力だ。 そして、世界中の知識や経験がインターネットを介して、集合知として誰でもどこでも利用できるようになった今なら、自学自習のハードルは劇的に下がっている。 ITに関して言えば、その最初の入り口がITパスポートなのだ。 ---------- 宗 健(そう・たけし) 麗澤大学工学部教授 博士(社会工学・筑波大学)・ITストラテジスト。1965年北九州市生まれ。九州工業大学機械工学科卒業後、リクルート入社。通信事業のエンジニア・マネジャ、ISIZE住宅情報・FoRent.jp編集長等を経て、リクルートフォレントインシュアを設立し代表取締役社長に就任。リクルート住まい研究所長、大東建託賃貸未来研究所長・AI-DXラボ所長を経て、23年4月より麗澤大学教授、AI・ビジネス研究センター長。専門分野は都市計画・組織マネジメント・システム開発。 ----------
麗澤大学工学部教授 宗 健