フィギュアGPファイナル中止で広がる波紋…年末のボクシングの2大世界戦の村田対ゴロフキン、井岡対アンカハス戦も難しい?!
日本スケート連盟は2日、9日から大阪で開催予定だったフィギュアスケートのGPファイナルの中止を公式サイトにて発表した。 「11月29日に政府より発表された水際対策強化のため外国人の新規入国停止に伴い中止となりましたのでお知らせいたします」と報告した。男子の世界王者のネイサン・チェン(米国)や、女子シングルで世界最高得点を連発しているロシアの15歳の新鋭カミラ・ワリエワなど、選手、スタッフ、ジャッジなどの関係者を含めると、海外から約170人規模の関係者の入国が予定されていた。すでに入国手続きは済んでおり、大会の公益性を認め、特例措置が取られるかどうかが焦点だったが、スポーツ庁と協議を重ねた結果、オミクロン株の徹底した感染対策を決断した政府の方針が優先された模様だ。海外メディアも、このニュースに注目した。 NBCスポーツは「フィギュアスケートのGPファイナルが新型コロナウイルスのため中止」との見出しを取り、国際スケート連盟(ISU)の声明を紹介した。 「残念ながら、渡航制限、検疫要件、安全への懸念や物流の課題といった複雑な状況を考慮し、大会の開催は極めて困難になりました。日本スケート連盟と現地組織委員会は解決策を模索するため最善を尽くしましたが、残念ながら予定通りのイベントを組織し開催できないという結論に最終的に至りました」 そして「ISUによると、シーズンの終わりに大会を日程変更する可能性がある。GPファイナルは秋のGPシリーズからの各種目上位6人に絞って行われる。ファイナルの成績は通常、五輪メダルの展望で最高の目安となっている」と続けた。 またウォールストリートジャーナル紙も「フィギュアスケートのGPファイナルが日本のオミクロン株対策の国境閉鎖の後に突然中止される」との見出しをとり、「この大会は冬季五輪を前にして金メダル候補選手たちの直接対決の唯一の機会となる最も重要なイベントとなる予定だったが、日本が新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大を遅らせるために事実上国境を閉鎖したことで、フィギュアスケートのGPファイナルが大阪での開催予定1週間前の木曜日に中止となった」と報じた。 「五輪大会そのものについて新たな問題を浮かび上がらせた」と問題提起した。 GPファイナル中止の波紋が広がったのは海外だけではない。動揺を隠せないのは、その動向に注視してきた年末に2つのビッグマッチを抱えるボクシング界だ。