最先端の統計手法を駆使し、データに基づいて感染症を制する 塩田佳代子さん
一方で、トップダウンの取り組みに携わるだけでなく、大学という環境で研究を進められることもありがたいと感じています。研究費を獲得してくる必要はありますが、自分が意味を見いだしてやりたいと思うことを誰にも止められずにできるのが、アカデミアの良いところです。これまで中南米やアフリカなどの30カ国以上の国や地域で研究を行ってきましたが、それらは今も継続しています。誰かに言われるのではなく、自分が必要だと考える研究を進められるのはすごく楽しいことですよ。 (佐々木弥生/サイエンスポータル編集部)
プロフィール
塩田佳代子(しおだ・かよこ) ボストン大学公衆衛生大学院アシスタントプロフェッサー 感染症疫学者、獣医師。2012年東京大学の獣医学専修卒業。2014年米エモリー大学で公衆衛生学修士号取得。CDC勤務後、2020年イェール大学で微生物病疫学博士号取得。エモリー大学ロリンス公衆衛生大学院で疫学者としての勤務を経て、2023年より現職。WHO統計コンサルタントや大阪大学CiDER(感染症総合教育研究拠点)招へい教員も務める。2022年第1回羽ばたく女性研究者賞奨励賞受賞。