キャシディが世界チャンピオン獲得に向けて勝ちたい1戦 | FIA フォーミュラE世界選手権 2024 第13戦&14戦 ポートランド プレビュー
ポートランドの第14戦を終えて両者の間に59点の差がつけば、ニック・キャシディ(ジャガー)のチャンピオンが決定します。両者とも安定して上位フィニッシュするトップドライバーですから、ポートランドでのチャンピオン決定は現実的ではありませんが、ニック・キャシディ(ジャガー)にとっては昨年の優勝に続き今季3勝目、4勝目を飾りたいコース。崖っぷちに立ったパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)にとってはなんとしてもキャシディの前でフィニッシュしなければならない闘いです。
ランキング3位は上海で優勝したミッチ・エヴァンス(ジャガー)=132点、4位はオリバー・ローランド(ニッサン)=131点とこちらはポートランドの成績次第ではチャンピオン争いから脱落してしまう可能性が高まってきました。今季もウイナーが8人誕生し、レースごとに戦況が変わる状況は変わりありませんから、ここで勝利して最終ラウンドのロンドンに望みを繋げたいところでしょう。
チャンピオン争いを展開するドライバーたちにとって厄介な存在が、後半戦になって急に調子を上げてきている伏兵たちです。シーズン前半戦は思ったような結果が得られずチャンピオン争いからは脱落状態の選手が上位フィニッシュを果たすと逆転のチャンスが潰えてしまうからです。
上海の第12戦で表彰台を獲得したのはジェイク・ヒューズ(マクラーレン・ニッサン)。今季2年目のシーズンとなるヒューズは上海で通算3回目のポールポジションを獲得。一発の速さを決勝での強さに活かせずにいましたが、上海でようやくフォーミュラE初表彰台となる2位フィニッシュを果たしました。
ヒューズは昨年のポートランドで決勝での結果は残せなかったものの、予選ではトップ8のデュエルに進出。マクラーレン・ニッサンは2台ともデュエル進出を果たしているので良い結果が期待できそうです。
昨年は初開催だったということもあり、ポートランドでは予選でインディカー関連のチーム「マクラーレン・ニッサン」「DSペンスキー」「アンドレッティ・ポルシェ」らが躍進。インディカーで持っている路面データの強みが結果に出た形となりました。しかし今季は2年目ということもあり、その優位性はリセットされるかもしれません。