2034年サッカーW杯サウジ開催は「多くの命を危険にさらす」 国際人権団体が批判
国際サッカー連盟(FIFA)が11日、2034年ワールドカップ(W杯)をサウジアラビアの単独開催と正式に決めたことを受け、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはX(旧ツイッター)で、「十分な人権が確保されることなく、サウジアラビアでW杯を開催するというFIFAの無謀な決定は多くの命を危険にさらすことになるだろう」と批判した。 昨年10月のFIFA理事会で、34年W杯は大陸ローテーションを基にアジアとオセアニアからの立候補を受け付けることを確認。サウジ協会がすぐに名乗りを上げると、招致の意向を示す期限は理事会から4週間足らずに設定された。準備期間が極端に短く、可能性を検討したオーストラリアは立候補を断念した。アムネスティは早々に開催地を一本化した選定方法に疑念を示し、FIFAに人権保護を強く求める声明を出していた。 サウジはオイルマネーを武器に世界的スター選手を集め、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナルド、ブラジル代表FWネイマールらが次々とプロリーグに加入。他競技のイベント誘致を含め、スポーツを利用して人権軽視などの問題を隠す「スポーツウオッシング」との批判が絶えない。