高齢者世帯の58.3%が「年金だけで生活できない」…【70歳代・二人以上世帯】貯蓄額と年金額はいくら？
【シニアの年金事情】「厚生年金・国民年金」の平均月額はいくら？
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、現在のシニア世代が受け取っている平均的な年金額を、厚生年金・国民年金それぞれで見ていきましょう。 ●「厚生年金」の平均月額はいくら？ 受給割合も確認 【厚生年金の平均月額（※国民年金部分を含む）】 ・〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ●「国民年金（老齢基礎年金）」の平均月額はいくら？ 受給割合も確認 【国民年金の平均月額】 ・〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 老後に受け取る公的年金の月額は、厚生年金で約14万円、国民年金で約5万円が平均となっています。 公的年金額は、現役時代の保険料の納付額や期間によって異なるため、個々の状況により大きな差が生じることがあります。 特に厚生年金は、加入期間や収入額に応じて金額が大きく変わり、平均額の14万円を超える場合もあれば、下回ることもあります。 老後に不安を抱えている現役世代の方は、ご自身の年金見込み額を「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認することをおすすめします。
【2024年度は増額改定】「厚生年金と国民年金」の年金額例を確認
公的年金は物価の変動を考慮し毎年改定が行われており、2024年度の公的年金は、前年度比で2.7％の増額となりました。 【2024年度の「国民年金・厚生年金」の年金額例】 ・国民年金（満額）:6万8000円（+1750円） ・厚生年金（国民年金を含む）:23万483円（+6001円） 国民年金の満額は、40年間の保険料を未納なく納付することが前提となっており、これは1人分の受給額です。 一方、厚生年金の場合は、平均的な収入（賞与を含む月額換算で43万9000円）で40年間働いた場合に受け取る「老齢厚生年金」と「2人分の老齢基礎年金（満額）」の合計となります。 つまり、厚生年金のモデル金額は、会社員の夫と専業主婦の妻からなる「片働き夫婦世帯」の年金額を基にしています。 近年、賃金や物価の上昇により年金は増額していますが、物価の変動に完全には追いついていないため、実質的には年金は目減りしています。 では、公的年金だけで生活している高齢者の割合はどの程度なのでしょうか。
