チャンス大城 初主演MV『もったいないやん』第二の青春、中年男の夢はどこまで続くのか:西田哲也物語#4
ゲストバンドとして迎えた夢之介と吉田拓郎の「永遠の嘘をついてくれ」、西岡恭蔵の「プカプカ」をカバーすると、場内には一体感が生まれる。 しかしここで、演奏中に弦が切れてしまうというハプニングも! 「まぁいいか! 1本くらいわかりゃしない」と弾き続ける姿に中年男の魂を感じる。
緊張からかMCはいささかたどたどしいが、「青い照明やと、カンペが見にくいのよ」とまさかの老眼トークで笑いに昇華。 続く最新曲「坂の途中で」は、とあるショーパブを訪れたサラリーマンが、Tバック姿で働く実の娘と出会ってしまったら…? というシリアスな心境を綴った一曲だ。
客に話を聞くと、LIVEが決まってからの3カ月、西田は寝る間も惜しんでミュージックバーへと足を運び、練習に練習を重ねたそう。彼の指を見せてもらうと、立派なギターダコができていた。弦が切れたハプニングは、まさにその証とも言える。
ライブの終盤は、MVで熊田曜子が妖艶なポールダンスで魅せる「花電車テクノ」を披露。大量に吹き上げるのスモークの中、MVでも披露したパラパラを踊りながら熱唱するも、「あーしんど(笑)」とポツリ。 「段取り全部忘れた。ホンマ表方の人はスゴイな!」と裏方ならではの悲哀を語るシーンも。
そしていよいよクライマックス! LIVEタイトルにもなっている曲「もったいないやん」。 「『笑われていい…ずっと笑われていい…』。『もったいないやん』は自分自身を歌った曲。同調圧力に負けず、一度きりの人生、自由に生きなきゃ損。もったいないやんというメッセージを込めた」と話す。 西田のアコギとブルースハープが絶妙なハーモニーを奏で、一気に静まり返る場内。 客からは「『もったいないやん』めっちゃ勇気もらった」「西田さんがこんな活動してるとは知らなかった」「『もったいないやん』は、中年だけじゃなく、若者が聴いてもささると思う」との感想が。 チャンス大城が主演するMV も、独特の世界観を醸し出しているので、こちらもぜひ。