明治、厚木に乳製品新工場 スマートファクトリー実現へ デイリー事業の生産再編
明治は神奈川県厚木市に乳製品新工場を建設する。ヨーグルトや牛乳などを生産する神奈川、東北、戸田の3工場を順次閉鎖し、新工場および既存工場に移管する。投資額は約400億円。新工場は27年3月に生産開始予定。生産体制の最適化で収益性を向上させるとともに、デイリー事業をよりサステナブルな事業へ変革させる。 神奈川新工場は「デイリー事業をサステナブルに変革させるスマートファクトリー」がコンセプト。食品ロス削減につながる賞味期限延長技術の進化、国内飲料業界初(同社調べ)となるオール電化によるCO2排出量ゼロ実現、ウォーターハーフ(水使用量既存工場比半減)、エネルギー効率の高いヒートポンプや太陽光パネルなどの活用で、生産工程におけるCO2排出量ゼロを可能とするカーボンフリーな次世代スマートファクトリーの実現を目指す。 多様なニーズに対応する多品種生産、将来の付加価値創出に柔軟に対応できるライン設計、新領域や新形態商品の開発なども進める。明治は「デイリー事業は多様化する顧客ニーズへの対応、労働力不足、食品ロスなどの課題を抱える。本取り組みで収益性を向上させるとともに、賞味期限延長や環境負荷低減への取り組みを付加価値に転換し、事業成長とサステナビリティ活動の同時実現を目指す」とした。 新工場は敷地面積9万9999㎡(3万250坪)、工場建築面積1万7271㎡、新工場の年間生産高は約350億円を想定。なお新工場建設に伴い25年11月に東北工場、27年3月に現神奈川工場、同7月に戸田工場の生産を中止する予定。