【医師が解説】若々しく見える人が「朝と夜」に食べているもの “細胞を元気にする”食事法
突然病気になる人と、ならない人。なにが違うのでしょうか?それはズバリ、血流です。血液は人間の体にある37兆個の細胞一つひとつに酸素と栄養を送り届ける働きをしており、血流がよくめぐれば、細胞が元気になっていく。健康を維持するためには、血流は非常に重要ということです。そこで今回は、血流のプロである麻酔医・富永喜代氏による著書『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』(アスコム)から、血流を改善する食事法のヒントを少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
朝は「しじみ」、夜は「豆腐」のみそ汁で10歳若返る!
1日の食習慣の中にかならず盛り込んでほしいのが、みそ汁です。 みそは大豆由来の良質なタンパク質を筆頭に、糖質や脂質の3大栄養素だけでなく、ビタミンB群やビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、食物繊維などを含む食材の優等生。しかも、発酵しているので、タンパク質や糖質などの栄養素が吸収しやすいアミノ酸やブドウ糖に分解されているのもありがたい点です。 具材に関してはお好み次第なのですが、血流にスポットを当てて、2種類のみそ汁をおすすめしたいと思います。 まずは、しじみのみそ汁。
肝臓を助ける力のあるオルニチンを含むしじみは二日酔いに効くことで有名ですが、ビタミンB2も豊富で造血作用のある食材です。そして、ビタミンB2は水溶性なのでみそ汁にしてとると吸収効率が高く、貧血を防いで血液が酸素を運ぶ運搬力も向上させてくれます。 また、しじみは冷凍ができますから、調理の際も便利ですね。食べるのは「朝」がいいでしょう。しじみの造血作用によって血流がよくなり、動き出した筋肉へ栄養と酸素をしっかりと運び込んでくれます。 続いては、豆腐のみそ汁。
これは1日の終わり、「夕食」のお供にしてください。なぜなら、豆腐に含まれるトリプトファンというアミノ酸は、セロトニンをつくるために欠かせないものだから。豆腐を食べると脳内のセロトニン量が増えて、沈静化作用が大きく期待できます。 精神的な疲れを感じた日、落ち込んだ日の締めくくりに温かい豆腐のみそ汁を飲んで、ほっとする。精神的なストレスは活性酸素を活性化させ、細胞の老化を早めます。「若々しさを保つ」という意味でも、疲れた夜は豆腐のみそ汁です。 ちなみに、高血圧の人はみそ汁をひかえるようにしがちですが、日本高血圧学会総会においてみそ汁の摂取頻度と血圧の間に関係性は認められないこと、また1日1杯程度のみそ汁のある食生活が、「血管年齢を10歳程度改善する」傾向があることが発表されています。安心してみそ汁習慣を続けてくださいね。