【高校ラグビー】全国制覇を狙う強豪校が各地で熱闘!大阪の代表3校は大阪桐蔭、東海大大阪仰星、常翔学園 兵庫は報徳学園が快勝し全国大会への出場決める 奈良は30年連続のライバル対決制した天理が3年連続の花園へ
年末年始に東大阪市の花園ラグビー場で開催される全国高校ラグビーフットボール大会。聖地・花園を目指す戦いもクライマックスを迎えています。先週末には、大阪、神奈川、奈良をはじめ、全国制覇や全国の決勝の舞台に立った経験を持つ強豪校がライバルとの熱闘を繰り広げました。
▼兵庫大会 「報徳学園」VS「関西学院」
11月16日(土)に行われた兵庫県大会決勝は、2大会前の花園で全国制覇まであと一歩と迫った報徳学園と、過去にはベスト4にも輝いたこともある関西学院の6年連続の対決。 試合開始直前の突然の雨の中始まった一戦は、報徳学園が先にペースを握ります。関西学院のハイパント攻撃に対して高校日本代表候補にも選出されたFBタウファテビタ悦幸選手が適格な対応をみせて逆襲に転じると、FW陣一人一人があたりの強さを見せて前進。3分過ぎからは、関西学院陣内22mライン内側に攻め込みます。しかし、関西学院ディフェンスの集まりが早く、なかなかゴールラインを突破することができません。それでも、倒れないのが報徳学園の強さ。粘り強くボールをつないで5分以上攻め続けます。そして開始9分、タウファテビタ選手が関西学院ディフェンスの裏に蹴りこんだボールに、CTB福本亘選手が素早く反応してトライ。ようやく5点をリードします。 この後も、関西学院の鋭い出足の前になかなかチャンスをひろげることができなかった報徳学園。それでも19分、今度はBK陣が力を発揮して得点に結びつけます。一人一人がランニングスキルの高さを見せて、自陣から一気に前進すると、最後はミスなくボールをつないでFB大城健富選手がトライ。雨の状況をものともしないハンドリングの確かさを披露して、再び関西学院の粘り強いディフェンスをこじ開けました。こうなると、報徳学園の勢いは止まりません。この後、26分と29分にもトライを追加。前半は26対0と報徳学園が大きくリードして折り返します。 サイドの変わった後半、もう一度、心と体を立て直して反撃を試みる関西学院。後半10分には、CTB西浦章博選手が、雨の中40m以上のPGを決めて3点を返します。その後も果敢に攻撃を仕掛ける関西学院。しかし、報徳学園は慌てませんでした。後半は、キックを上手く使って落ち着いて敵陣で試合を進めていきます。そして14分、キャプテンのNO8西本龍太選手が豪快な突破でディフェンスをはね飛ばして左隅にトライ。さらに難しい角度のコンバージョンキックをタウファテビタ選手が見事に決めて33対3。粘る関西学院を突き放しました。 関西学院もこのあと1トライを返しますが、反撃もここまで。試合終了間際にも得点を加えた報徳学園が力強さと巧みさを見せて、36対8でライバルに快勝。4年連続50回目の全国大会出場を決めました。「花園では優勝が目標。一戦一戦頑張ってきたい」と西本主将は語り、西條裕朗監督は「雨の中、ハンドリングミスが少なかったことが勝因。FW陣がよく前に出てくれた。やっと今年のチームらしい試合ができた」と振り返りました。報徳学園が自信を胸に、節目となる50回目の出場での悲願のタイトルを目指して聖地に挑みます。