【高校ラグビー】全国制覇を狙う強豪校が各地で熱闘!大阪の代表3校は大阪桐蔭、東海大大阪仰星、常翔学園 兵庫は報徳学園が快勝し全国大会への出場決める 奈良は30年連続のライバル対決制した天理が3年連続の花園へ
▼大阪大会第2地区「東海大大阪仰星」VS「大産大附属」 第3地区「常翔学園」VS「近大附属」
大阪大会第2地区、第3地区決勝は、東海大大阪仰星、常翔学園がそれぞれ持ち味を発揮して逆転勝ち。東海大大阪仰星は6大会連続24回目、常翔学園は2大会ぶり42回目の全国高校ラグビー大会出場を決めました。 大産大附属と対戦した東海大大阪仰星は、序盤から大苦戦。前半終了間際まで8対3とリードを許す苦しい展開となります。それでも前半27分、大産大附属がPGを狙わずにトライを取りに来たゴール前でのピンチをしのぐと、前半のロスタイムに突入したラスト1プレイで逆転。後半は仰星らしいテンポの早いパス回しで大産大附属を圧倒。34対13で勝利して第2地区の優勝を飾りました。 第3地区で登場した常翔学園も、近大附属の勢いの前にいきなり先制トライを奪われるまさかの展開。それでも13分、一人一人が持ち味である縦への強さを見せて、キャプテンの井本章介選手のトライで反撃を開始すると、前半のうちに4つのトライを奪って逆転。後半にも5つのトライを加えて近大附属を突き放しました。去年、大阪大会の決勝で敗れた雪辱を果たした常翔学園。個々の選手が走力、スキルレベルの高さを見せ、55対19と圧勝し、全国大会進出です。 「大阪大会は、まずは勝ち抜くことが重要。課題も多いがここからさらに鍛え上げていきたい」と語った東海大大阪仰星・湯浅大智監督。「大阪大会を勝ち抜くことができて、まずはほっとしている。(全国)大会まで1か月、もう一度、チームの原点である縦への強さ、激しさにこだわって強化していきたい」と話した常翔学園の白木繁之監督。花園での戦い方を知っている両チームのこの後の進化に期待です。
▼神奈川大会 「桐蔭学園」VS「東海大相模」
同じく17日行われた全国注目の神奈川大会決勝、奈良大会決勝のライバル対決は、予想どおりの熱戦となりました。 神奈川大会決勝は、前回大会に続く2大会連続の全国制覇を狙う桐蔭学園と今年の春の選抜大会ではベスト8に進出した東海大相模の対戦。予想どおり序盤からハイレベルな攻防となります。先制したのは、桐蔭学園。前半4分、FL申驥世選手がゲインラインを突破して一気に東海大相模陣内深くまで攻め込むと、フォローしたSH後藤快斗選手が中央にトライ。ゴールも決めて7点をリードします。 一方の東海大相模もあせらず反撃。16分には、この日2つ目のPGを決めて7対6と1点差に迫ります。しかし、さすがは試合巧者の桐蔭学園。この後すぐ突き放します。20分にPGで再び点差を4点とすると、27分には巧みなコントロールでモールを10m以上押し込んで左隅にトライ。ゴールも決めて17対6とリードをひろげて前半を折り返しました。 後半に入っても、序盤は桐蔭学園のペース。6分には流れるようなパスワークから連続攻撃を仕掛けると、最後はLO西野誠一朗選手がタックルを引きずりながら左中間にトライ。24対6として勝負は決したかと思われました。しかし、ここから東海大相模が猛反撃。FW5人の選手を入れ替えて勝負に出ます。15分にFB五島悠翔選手、22分にはWTB福岡遼選手のトライで24対18とし、交代したFW陣から安定したボールを供給されたBK陣が抜群の展開力をみせて、ワンチャンスで逆転可能な6点差まで詰め寄ります。 残り時間5分余り。ここからは、両チームの意地と意地が激突します。息詰まる攻防の中で、王者のプライドと引き出しの多さをみせたのが桐蔭学園でした。終盤までは互角だったスクラムを押し込んでプレッシャーをかけると、一人一人が決して倒れない強さを見せ、連続攻撃の中で東海大相模の反則を誘発します。そして29分、SO丹羽雄丸選手が約35mのPGを見事に成功。27対18と点差を9点にひろげて、大熱戦に決着をつけました。このあとロスタイムにもトライを加えた桐蔭学園が34対18で難敵を下して、連覇を狙う花園への出場権獲得です。