【山田孝之】「映画づくりに参加すると、みんな『子どもの頃』に戻ったような感じになる」
「1/96」撮影風景 ©2024 MIRRORLIAR FILMS PROJECT ――映像業界に長年いて「ここは変わった方が良いのでは」と思う「問題意識」みたいなものはある? 阿部 そうですね。まず一番最初のきっかけとしては、「人材」っていう意味では、新しい仲間だったりとか「関係人口」というのは多い方がいいな… というのがあって、「仲間を増やしたい」とかそういう視点が強かったですね。 阿部 それで、みんなに「映画づくりを知ってもらうきっかけ」だったりとか、俳優もゼロから映画を作ったことがない人ばかりなので、脚本などを用意されたところに「途中から入る」ので、だからまず「関係人口」という意味で「仲間を増やす」っていう意識が強かったです。 阿部 プロジェクトをやっていく上で、「労働時間」だったりとか、あとは「分配」ですね。報酬の分配というのは、基本的にインセンティブという意味でいくと、なされない… 俳優・出演者だったりとか、スタッフには、(興行収入がいくらであっても)基本的になされない。 阿部 そこをちゃんと正当に「頑張った分はみんなで分けよう」ということで、やっていった方が良いよね?っていうことで、そういうことを段々と積み上げていったという感じですね。 MIRRORLIAR FILMS AKITA文化祭(11月16日に開催) ――メイキングを見ると、皆さん楽しそうに映画づくりをされているなと感じました。浅野監督は阿部さんがバンクーバーで「SHOGUN 将軍」の撮影時に口説いたとか? 阿部 そうです。「SHOGUN 将軍」っていう作品で、僕は浅野さんの上の階の部屋だったんですけど、休みの日は一緒に食事したりとか、向こうでの滞在期間もすごく長かったので、仲良くさせていただいて、浅野さんとの共演が初めてだったので、「浅野さんに聞きたいことがいっぱいある!」と、一緒に部屋で「ショートフィルム」を見たりとか、「この作品いいんだよ」とか教えてもらったりして、そういう時間を過ごしたんですよね。 「男と鳥」監督・脚本 浅野忠信さん 阿部 浅野さんの「表現」に、僕はすごく興味があるので、絵も描かれていますし、音楽もやられています。もちろん俳優としても…。当時、僕は浅野さんが過去に映画を撮られていたのは、知らなかったんですけれど、「浅野さんどうですか?短編映画を撮らないですか?」と誘って「え?撮りたい」みたいな… そういう経緯ですね。それでもう「じゃあ撮りましょうよ!」みたいな