SHIBUYA109“マルキュー”を賑わせた伝説のブランド:ココルルとジャッシーの魅力
また2000年代に入ると、セカンドラインの「ジャッシーテック」が展開されて話題になる。 「ジャッシーテック」もジャッシーと同様に、ナイロンやメッシュなど素材にこだわったブランドだったが、ジャッシーと比べてサイバーファッションを意識した原宿系寄りのデザインが多かった。 そして2000年代以降のジャッシーもココルルと同様に、ギャル雑誌だけではなくジュニア雑誌やティーン雑誌でも取り上げられ、ジュニア世代にも憧れのブランドとして地位を確立した。
ジャッシーは2009年にブランドが終了となり、他のギャルブランドに比べると少し早かったかもしれない。 しかしいまだにジャッシーが私たちの記憶に残っているのは、ジュニアからティーンまで幅広い世代に人気だった証だろう。
リバイバルブームでのギャルブランドの再評価
社会現象にまで起こしたギャルも、当時は揶揄されることが多かったが、令和に入ってからはギャルのマインドやカルチャーが再評価されるようになっていった。 平成にSHIBUYA109でギャルカルチャーを牽引した各ブランドも、令和を迎える前に終了が相次いだが、ここ最近では平成に活躍したギャルブランドの復刻を筆頭に盛り上がりをみせるようになる。 ジャッシーに関しては、2021年にリットーミュージックがジャッシーの復刻アイテムを販売して話題になったのも記憶に新しい。 平成に渋谷の街を原色で彩ったココルルとジャッシーは、ギャルにとってまるで友人のような存在のブランドだった。 ギャルブランドの復刻が毎回話題になるのは、ただ懐かしいという感情だけではなく、昔からの友人に再会したようなほんの少しの気恥ずかしさもあったりするからだろう。 令和に入り、SHIBUYA109もだいぶ変わった。渋谷の街も再開発が進み、平成の頃と比べると「キレイに整った」印象がある。渋谷の街はいつもにぎわってはいるが、街全体を振り返ってみると、ゆっくりと新しい時代に向けて再開発を進めているのがよく分かる。 そんなキレイになりつつある渋谷の街を改めて見つめたとき、かつて渋谷の街を底抜けに明るく照らしたこの2つのブランドが、あの頃のように再び渋谷を明るく照らしてくれないか…とつい願ってしまうのだ。