SHIBUYA109“マルキュー”を賑わせた伝説のブランド:ココルルとジャッシーの魅力
そしてウッドネックレスもココルルの人気商品のひとつだった。 1999年に発売されたシンプルなウッドネックレスは、ココルルの洋服だけではなく、他のギャルブランドの服とも相性が良く、渋谷のヒット商品として特集を組まれるほど人気が出る。 90年代のココルルは、ブランドの名前そのものを全面に押し出すようなプロモーションではなく、ギャルの間で話題になる商品を打ち出す手法をとっていたのが特徴だ。 オープン当初からロゴやハイビスカスのようなギャルを象徴するような商品というよりも、七分袖シャツとデニムの組み合わせや、ウッドネックレスなどピンポイントでギャルに「ヒットする」商品を作っていた。 90年代のギャルファッションにおいてココルルの名前が欠かせないのは、こうしたヒット商品の連発があったからだろう。 00年代に入るとギャルカルチャーもピークを迎え、ギャルファッションもより細分化される時代に突入する。お姉ギャル、白ギャル、マンバと次から次へとさまざまな系統のファッションが生まれた。 ココルルも王道のギャル路線を走りつつ、時代に沿ったギャルのイメージを開拓していくことになる。 また、2002年はココルルにとって新たなギャルカルチャーを築いた年でもあった。 日本全国でココルルの店舗が続々オープンしたこの頃、ハワイ店、台湾店など海外にも進出を始めるようになっていた。
同年、ココルル史上最大のヒット商品とも言える、お尻に大きく「ココルル」の文字が描かれた「BONJI LOGO WIDE PANTS」が発売された。 お尻に大きく「ココルル」の文字が描かれた「BONJI LOGO WIDE PANTS」が販売され、通称「ケツルル」とも言われた「BONJI LOGO WIDE PANTS」は、大ヒット商品となり、2000年代のギャルカルチャーにおいて名を残すほどの商品になる。 そして2010年に近づくにつれて、次第に蛍光色の組み合わせやポップなデザインが強まり、それまでのアメカジやサーフ系から、ストリートファッション寄りになり、ココルルも時代に合わせてアップデートされていった。 またココルルはメンズカルチャーにも一役買っていくようになる。 2003年頃から渋谷のセンター街を中心にギャル男の一種「センターGUY」も登場して、渋谷はさらに派手になっていった。ギャルカルチャーもギャル雑誌とともに盛り上がりをみせていたが、メンズカルチャーも『men's egg』などの雑誌を中心に盛り上がっていた。