【新課程共通テストの基礎知識】長文化する英語、1分で150単語…スピード命
■大学受験の仕組み
大学入学共通テストは、2025年度から、新しい学習指導要領に対応した内容に改められます。この記事ではその変更点に加え、共通テストを受ける際の基本的なことから、人気教育系YouTuberらによる受験アドバイスまで、共通テストに関わる情報を幅広く紹介します。 【表】新課程共通テストの解答時間と配点
1. そもそも共通テストとは?
毎年1月中旬の2日間(土日)に全国で一斉に行われる、「日本最大の入学試験」とも言われるテストです。国公立大の一般選抜では、この「共通テストの得点」と「大学独自の2次試験(個別学力検査)の得点」の2つで合否判定されるのが一般的なため、国公立大の一般選抜を受ける場合、共通テストは原則として受ける必要があります。 一方、私立大志望の受験生は必ずしも受ける必要はありませんが、共通テストの成績で合否を判定する「共通テスト利用方式」を実施している私立大が多くあります(個別試験を課すケースもあります)。共通テストの結果だけで複数の大学や学部・学科に出願できるうえに、一般方式では3万5000円程度かかる受験料も半分程度で済むなど手軽に受けられますが、そのぶん出願しすぎてしまうケースもあるようです。共通テストと私立大の独自試験は対策が異なりますので、「共通テスト利用方式」を本当に利用すべきなのか、よく検討することが大切です。
2.共通テストはどう変わる?
22年度に高校の新学習指導要領がスタートし、そのときの高校1年生が大学受験をする25年度から、共通テストも新課程に対応した内容に変わります。新課程では、知識や技能を身につけるとともに、それを社会の中で活用していくための思考力・判断力・表現力を育むことが重視されているため、共通テストでもそれらの力が試されることになります。 大きな変更点は以下の通りです。 ① 『数学②』と『地理歴史,公民』は新課程に対応した出題科目に変更 ② 新科目として『情報Ⅰ』が追加 ③ 『数学②』と『国語』は試験時間が10分延長 ④ 『国語』は近代以降の文章の大問の追加と配点変更 ⑤ 『理科①』『理科②』の試験時間を一本化 変更直後は過去問もなく、不安を覚えるかもしれませんが、その状況はみんな同じです。大学入試センターのホームページでは試作問題も公表されていますので、参考にするといいでしょう。