「子どもに嫌われずに上手に叱る」ための4つのチェックポイント
【ケース3】
3歳の息子は、自分の思い通りにならないと、お友だちや家族に対し、よく噛みつきます。厳しく叱るべきか、いつも迷います。
【アドバイス】厳しく叱るより、言葉で伝えさせる練習を
言葉でうまく話せるようになれば、噛みつきは消えていくでしょう。つまり、噛みつきの年齢では、まだ言葉で叱っても通じにくいということです。厳しく叱るよりも「貸して欲しかったんだね」「~が嫌だったのかな?」などと子どもの思いを代弁したり、「"カシテ"って言ってごらん」「"ぼくもイレテ"って言えばいいんだよ」などと、言葉の使い方を教えましょう。 タイミングは、できれば噛みつきが起こりそうになったそのときに言葉がけできるとベストです。でも、もし噛みついてしまったら、すぐに引き離して、相手の親御さんに謝罪します。そして、子どもに「シャベルが欲しかったね。でも、○○ちゃん、痛い痛いだよ」と話して相手のお子さんに謝るよう促しましょう。 大人は大人同士、子どもは子ども同士で謝ります。お家で、その子の噛みつきの場面に合わせて、カシテやドーゾ、ヤメテ、チョウダイ、などと言葉を使う練習をすると効果的です。
【ケース4】
6歳の娘は、私が注意するといつも「だって......!」と口答えをするので、つい感情的に怒ってしまいます。
【アドバイス】「だって......」の後の話を聞いて、どうすべきか一緒に考えましょう
「なんで~するの!」という叱り方をしていませんか? 子どもによっては「なんで?」と聞くから答えなくちゃ、と思っていることもあります。そうでなくても口答えができるということは、お話ができるということです。「だって......」の後の話をよく聞いて、次のことを伝えましょう。 まずは、理由があってもやってはいけない行動があること。たとえば、「ぶたれたら、ぶってもいいのかな?」「お友だちがやってるからって、○○もしちゃいけないよね」などです。次に、理由ではなく目的に目を向ける言葉をかけましょう。 「○○ちゃんとケンカしちゃったんだね。○○ちゃんにどうして欲しかったの?」「ピアノの練習したってウソついたのは、その時間に何をしたかったの?」などと問いかけます。 「人形を貸して欲しかった」「テレビが始まる時間だった」などと子どもが答えたなら、「じゃあ、それを叶える、もっといい方法はないかな」と一緒に考えましょう。