ピアストリがハンガリーGPでF1初優勝!終盤チームオーダー発動2位ノリス、ハミルトンP3…角田裕毅は唯一1ストップ作戦完遂で殊勲の9位入賞|F1
30/70周目、ミディアムでステイし続けた角田がようやくピットイン。ハードにつなぎ、1ストップ作戦へと出る。ピットアウトするとアストンマーティン勢の後ろ、マグヌッセンの前となるP10でトラックに復帰した。 40/70周が近づくと、上位勢の中でも2ストップ目に入るチームが出てくる。2番手ノリスは暗黙の了解と異なる状況ながら、2秒前方の先頭ピアストリより先の46周目にピットイン。このピットアウト後にノリスは一気にペースを上げ、僚友相手のアンダーカットを狙う。 ストロールが46周目に2度目のピットインを行い、角田はこれでP9に浮上。上位4強8人は別格のペースとなっている中、1ストップの角田にとっては2ストップのアストンマーティン勢よりも前でフィニッシュできるかどうかが、入賞圏内当落線上の争いとなる。 48周目にピアストリが2度目のタイヤ交換を行い、ピットアウトするとノリスが前、3秒後ろにピアストリとなった。 フェルスタッペンは50周目にピットインを行い、ミディアム、ハード、ミディアムとつないだ。トップから12秒後方の6番手でトラックに復帰し、これで優勝争いはノリスvsピアストリのマクラーレン勢による事実上のマッチレースとなる。 後方ではP9走行中の角田は、全ドライバー唯一のワンストップとなっている。残り10周の61/70周目時点で、1.6秒後方にアロンソ、5.5秒後方にストロールが追ってきており、アストンマーティン勢の猛追をしのぎ切ったら入賞圏内フィニッシュという展開になった。
63/70周目のターン1で、3番手ハミルトンのインを突いた4番手フェルスタッペンがタイヤをロックさせ、ハミルトンのタイヤに乗り上げる形で、跳ねてコースアウト。すぐトラックに戻ったものの、これでポジションを5番手まで下げてしまった。 レースを先導するノリスはトップで順調に周回を重ね、残り5周の66周時点で2番手ピアストリとの差を6秒まで広げる。すると、68/70周目にノリスがペースを落とし、ピアストリが前に出てレースリーダーとなる。チームオーダー発生の形で、順位がピアストリ-ノリスとなった。 結局ピアストリが70周目のトップチェッカーを受け、F1初優勝を果たした。今季13戦目で7人目のウィナー誕生となっている。2位ノリスで、マクラーレン1-2フィニッシュとなった。マクラーレンとしての1-2フィニッシュは2021年イタリアGPのリカルド、ノリス以来となっている。 ノリスから12秒後方、3位にハミルトンが入った。ハミルトンはキャリア200回目のポディウムに。 4位ルクレール、5位フェルスタッペン、6位サインツ、7位ペレス、8位ラッセルと続いた。 そして角田は最後ストロールにDRS圏内まで迫られたものの、猛追をしのぎ切って9位入賞。大きな2ポイントを手にしている。4強8人が誰も脱落しない中、アストンマーティン勢を上回ってのベスト・オブ・ザ・レストでのフィニッシュとなった。予選Q3クラッシュから、徹夜でマシンを修復したチームメカニックに恩返しの2ポイント奪取となっている。 なお、ドライバーズポイントは22点で角田はニコ・ヒュルケンベルグと並んだものの、上位入賞ポジションの関係で11位ヒュルケンベルグ、12位角田のままとなっている。 ストロールは角田に最後届かず、P10チェッカーを受けた。
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