ドージコイン先物が新記録を樹立──2025年に1ドル超えの予想も
ここ数週間は、AI(人工知能)エージェントや株式市場のパロディトークンが話題になっていたが、大口投資家はドージコイン(DOGE)市場でも活発に取引を行っており、2025年には1ドル台を狙う者もいるようだ。 複数の情報源からのデータによると、富裕層や市場に影響力を持つ参加者を指す俗語である「クジラ」からの関心が高まっており、週末には10万ドル以上の取引が急増した。このような動きは、さらなる高騰の前兆となるかもしれない。 データによると、DOGEは1月に平均85%のリターンを記録しており、最もパフォーマンスの高い月となっているが、2014年と2021年にはそれぞれ250%、700%という例外的なパフォーマンスも記録している。リターンの中央値は10月の8%に次いで2番目に高い5%だ。 このトークンを追跡する先物市場は、週末の75億DOGEから103.5億DOGEへと急増し、1月6日に新たな建玉残高記録を樹立した。これは、CoinGlassのデータによると、2024年3月のピーク100億DOGEを上回っている。 建玉(オープン・インタレスト)とは、未決済のデリバティブ契約の総数を指す。建玉の増加は、市場に新たな資金が流入していることを示唆し、現在の価格動向を確認し、今後の変動性を示す可能性がある。 建玉が多い場合は、強気トレンドの継続を示唆している可能性がある。CoinDeskのアナリスト、オムカー・ゴッドボール(Omkar Godbole)氏は、価格チャートの分析に基づき、今後数週間のうちに価格が50セントに達すると予想している。 「DOGEは、注視されていた50日単純移動平均線(SMA)を再び上回り、10日SMAの新たな上昇と一致し、強気のバイアスを示している」とゴッドボール氏は述べた。「さらに、バイナンス(Binance)と比較したコインベース(Coinbase)のディスカウントはなくなった。これは、価格が現在の3日間の抵抗線である40セントを突破し、50セント、さらにはそれ以上に上昇する可能性が高いことを示唆している。 単純移動平均線(SMA)は、特定の期間における資産の平均価格を測定するもので、抵抗線と支持線を決定するために使用できる。 「しかし、コインベースでの取引量は11月の急騰時に見られた水準と比較すると依然として低く、40セントの抵抗線が維持されている限り、注意が必要だ」と彼は付け加えた。 一部では、DOGEが2025年に1ドルというミーム的なマイルストーンに達するとの見方もある。これは、トークンの過去最高値である2021年の70セントを50%近く上回る価格だ。 「ドージコインはついに1ドルに達し、この世界最大かつ最古のミームコインは時価総額1000億ドル(約15兆5000億円、1ドル=155円換算)に達するだろう」と、ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ部門責任者であるアレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は今年の市場予測記事で述べた。「しかし、ドージコインの時価総額は、政府効率化省によって追い抜かれるだろう。同省はドージコインの2025年の最高額を超えるコスト削減を、成功裏に実施するだろう」。 最近のDOGEの上昇の多くは、トランプ政権に近いテクノロジー起業家イーロン・マスク(Elon Musk)氏によるミーム支持を巡る強気な見通しによって煽られた。 マスク氏は、政府支出をより効率化するための「政府効率化省(Department of Government Efficiency)」、略称D.O.G.E.の計画を立ち上げている。 これにより、10月中旬にCoinDeskが最初に指摘したように、トレーダーの間で「DOGE」が主流メディアなどで話題になる可能性が高まり、ドージコインへの注目と関心がさらに高まるのではないかという期待が持たれている。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Dogecoin|原文:Dogecoin Futures Set New Record as Analysts Target $1 DOGE in 2025
CoinDesk Japan 編集部