Google Pixel 9に搭載されるAI新機能をドドンと紹介!写真加工に大きな変化
新しいお天気アプリ「Pixel Weather」
Googleは今回のイベントで、新しい「Pixel Weather」アプリも発表しました。 主な機能は現在地の天気予報や風速、湿度などを表示することですが、AIがちょっとだけ活用されていることにも触れておきましょう。 天気予報を1分以上も眺めているのは無駄だと思っている人は、私以外にもいるはずです。 私が天気予報を確認するのは、何を着ていくべきか、傘は持っていくべきかを知るためであり、ちらっとしか見ません。 私のような人間のために、Geminiは天気アプリのデータを確認して、かいつまんで教えてくれます。
通話を文字にして要約もつくる「Call Notes」
今回の発表で、Apple Intelligenceといちばん直接比較されたのはたぶん、「Call Notes」でしょう。AIを使って通話を文字に起こしたり、要約したりできる機能です。 Call Notesは非公開で端末内で動作します。また、この機能がオンになっているときは、通話の相手にその旨が通知されます。 AIによる要約機能が追加されたことで、Call Notesのほうが実は、Appleの謳う機能を上回ることになります。 これを受けて、Appleがどのような反応を見せるのか、興味深いところです。
既存機能も改良
Googleは新しいAI機能だけでなく、以前からPixelに搭載されてきたAI機能の改善にも力を入れています。 編集マジックの変化 なかでもいちばん目を引くのは「編集マジック」かもしれません。 新しく登場した「オートフレーム」は、最大限の効果を狙って構図を変更したり、必要に応じて背景などを生成したりする機能です。 Googleによればオートフレームは、三分割法と黄金分割構図について学んでいるそうなので、何をどうすればいいのかわかっていることを期待しましょう。 期待外れの場合は、代わりに「イマジネーション」という新機能を使って、背景をAIに生成してもらい、写真に追加するのもいいかもしれません。 写真の話が出たついでにいうと、パノラマ機能が進化しました。パノラマ写真を撮影するときに、以前よりもっと丁寧に誘導してくれるようになっています。 また、パノラマ撮影でも「夜景モード」を使えるようになりました。さらに、撮影した写真をクラウドサーバーに送信すると、明るさや鮮明度を修正することができます。 また、Pixel 9 Proには動画ブーストが搭載され、ビデオ夜景モードの処理速度が速くなったほか、最大20倍ズームで高解像度動画を撮影することが可能です。 さらに、ズーム全域で「HDR+」が適用され、AIを活用して解像度を最大8Kまでアップスケーリングすることもできます。 写真以外でも大きな変化が 写真以外にも触れましょう。通話中の背景ノイズを低減するGoogleのクリア音声通話は、LTEを使ったナローバンド通話時のクオリティを全般的に改良します。 AndroidのAIアシスタントGeminiも手が加えられ、「Geminiライブチャット」で、会話するように話しかけられるようになりました。 この機能はまず、プレミアムなAIモデル「Gemini Advanced」利用者向けに英語版がリリースされます。 Googleによると、ごく自然な声でGeminiに話しかけることができ、返事の声は複数の選択肢から選べるそうです。 Made by Googleの会場ステージで行なわれたデモで、Geminiライブチャットは実力を十分に発揮しましたが、自分を紹介しているホストの話に割り込んだことが一度ありました。 「Geminiライブチャットにはいずれは動画入力を追加する」とGoogleは約束しています。ちょうど、5月に開催されたGoogle I/Oで、次世代AIアシスタント「Project Astra」で示されたような感じです。 Geminiには、ほかにももう少し機能が追加されています。たとえば「Magic Lists」は、プロンプトに従ってリストを作成してくれる機能です。 Googleはさらに、Geminiの理解力、精度、Workspaceとの連携についても、全般的に改善していくと約束しています。 Pixel 9 Proを購入すれば、Nanoであろうとなかろうと、Geminiをフルに体験できます。これはGoogleが、Pixel 9購入者全員に対して、Gemini Advancedのサブスクリプションを1年間無料で提供するおかげです。 Google「Pixel 9」に搭載されたAIの新機能は以上です。予想に違わず、AI革命とまでは言い難い内容ですし、すべての新機能を旧機種に適用するのか否か、するのであればいつなのか、Googleはいまだに明言していません。 しかし、AIバブルがついに弾けはじめている今は、ゆっくり着実に進めていくのが正解なのかもしれませんね。 Source: Mashable
遠藤康子(ガリレオ)