【レシピ】季節の定番、スパイシーなキャロットケーキを手作りで
キャロットケーキは、その柔らかさ、スパイスの豊かな香り、そして新鮮なクリームチーズのフロスティングによって、いまの季節を代表するケーキのひとつだ。 今年も一夜にして、大通りや店のショーウィンドウにクリスマスの装飾やイルミネーションが現れた。とはいえ、多くの人間にとってはクリスマスを華々しく祝うより、まだお家でぬくぬくと快適に過ごしていたい時期でもある。間もなく終わりを告げる秋を最後まで楽しむなら、キャロットケーキのレシピを再現してみては? ニンジンの甘さ、スパイスの心地よい香り、クリームチーズのフロスティングの甘さが楽しめるこのしっとりしたケーキは、ここ数年ヨーロッパ中のおしゃれなカフェで人気を集めている。
キャロットケーキの歴史
キャロットケーキの起源は中世にまで遡ると言われている。当時は砂糖が不足すると、野菜がデザートに変身するのが一般的だったと、ヨーロッパに関する料理コラムニストであるオリヴィエ・ポールズ氏は説明する。そして第二次世界大戦が勃発し、キャロットケーキはイギリスで注目を集めることになった。戦争が本格化し、英国政府は新技術のレーダーで武装し、英国空軍は夜間に敵を爆撃できるようになった。この極秘兵器をドイツ軍から隠すため、英国保安局はビタミンAが豊富なニンジンを食べることでパイロットの視力が暗闇でも見えるようになるというプロパガンダを展開した。この嘘はイギリス国民も信じてしまい、キャロットケーキの人気が復活したきっかけとなったのだという。
おいしさの秘訣
今日、アメリカ人によって人気が再燃したキャロットケーキは、切り分けるスタイルで食べるのが定番だが、口当たり柔らかく、ニンジンをすりおろすことで、心地よい食感をもたらしている。また、レシピにはブラウンシュガーが欠かせない。カソナードのしっとりとした食感と豊かな香りが、まろやかなおいしさを引き出すからだ。キャロットケーキを完成させるにはクリームチーズのフロスティングも不可欠だが、レモンと砂糖によってクリーミーな食感が高められたケーキは、いまの季節のティータイムにぴったりだ。