「要介護認定取りました」認知症の母、ダウン症の姉と暮らすにしおかすみこがカリスマ介護士に相談したいこと
急展開、要介護認定を取りました
4年前に要介護認定を取らなかった背景や、今の気持ちをにしおかさんが改めて語ったのには、わけがある。ついに最近、要介護認定を取ったというのだ。 「最近、母が、『うちは県民共済があるよね、大丈夫だよね?』って言ったんです。母はもうすぐ84歳なので、『確かウチはそろそろ期限が終わるから、そうしたら、もう何もないよ』って答えた。母が、『え?!うちの家族どうしたらいいの?』って。私、『介護保険サービスがあったら助かるよ』って言ったんですよ。そしたら母が、『そんないいものがあるんだったらすぐやろうよ、何で今頃言うの?』ってなって。いやいや、けっこう言ってきたし、その度に『頭カチ割って死んでやる』って抵抗してたじゃないかって思いましたけど、チャンスじゃないかと。 ちょっと乗り気に見えるし、今だったら、そんなに母が傷つかないで済むかなと思って、動きました。私、地域包括支援センターに申請に行ったんです。で、予約が取れたら、後日、調査員の方が来ますよね。その流れを知っている母が、『その人が来たときに、ママ、ちょっとボケた方がいいのか、いつも通りちゃんとしてた方がいいのか、どっちがいいかな?』って言うんですよね。そんな匙加減できるの?って思いますよ。『いつも通りでいいよ』って言ったら、『あい、わかった』って。 実際に、調査員の方が来てくださる当日に、また母が『大事な話があるんだけど。今から来る人は、ママのあらを探しに来るわけだから、あんたもママの悪いところを言いなさい、これはそういうもんだから。ここは辛抱よって言われて。何とか傷つけまいと思ってたけど、母が一段上でした」 こうした聞き取りのときには、いつもより元気に見せるケースは少なくない。家族が普段の困りごとを伝えると、わかりやすい。でもその場になるとうまく言えないこともある。 そこでにしおかさんは、ある作戦に出た。 「調査員の方が来て、母はめちゃくちゃ見栄を張ったんです。その様子に、ガンバレって思う気持ちもあったり。でも正しい判断をして頂かないと、私、困るので。包括支援センターの方に事前にアドバイスを頂いていて。普段、日常生活で困っていることを箇条書きにして、そのメモを調査員の方にそっとお渡しするといいって。その通りにしました。つい最近、判定結果が出ました。要介護1でした」