新型コロナ専門家会議 脇田座長らが会見(全文6完)北海道知事には感謝している
イベント主催者は常にその数字を見られるのか
日本経済新聞:結局、こういうのを見ながら、自治体はそうなんですけど、イベントをやるかどうか判断する人もたぶんそれをすごく参考にして判断することになると思うんですが、イベント主催者、自分の責任でそれを決めなきゃいけない、そういうときにそういう数字をその人たちは常に見れるんでしょうかね、どっかで。 尾身:イベントは今おっしゃるのは全国イベントですか。そういうことですよね。 日本経済新聞:イベントをいろんなところでやるわけですから。 尾身:いや、小さいところのイベントは、だから学校で運動会をやるとかね、それはだから学校の地域の状況でしょうね。だけどさっき言ってる全国レベルのあれは、その地域にかかわらず全国でやる。どっかの離島で全国イベントをやることはあんまりないと思うんだけども、そういうことでそれは地域とか関係なくて、全国イベントというのをやること自体が、さっきから言ってる不特定多数だし大人数が集まるということで、そっちは地域で考えるというよりもこれはそれこそ全国。ところが小さいイベントはもちろん地域の感染状況等々でアジャストするというのは、さっき書いたとおりです。
オーバーシュートの確率は定量的に示せるのか
日本経済新聞:その主催者は、全国規模のイベントをやるような主催者は、常にそういうデータを逐次見れるような状況はつくるということですか。 尾身:さっきの全国のあれは、もちろん感染状況、今、西浦さんが言ったように、感染の罹患率、それからさっきの再生産率、リンクがあるかどうかっていうのを当然考える。だけども、実際にさっきの大規模イベントをやるというのは、私が今日、冒頭に説明したように、さっきの幾つかの条件、こういうことをちゃんと、換気の問題だとか、そういう状況を、さっき言った3つの状況が集まることを回避できるのか、そういうことを踏まえてやってくれということで、何も感染の再生産率だけを考えてやってほしいっていうわけじゃなくて、さっきから言ってる、感染拡大したときにオーバーシュートしちゃうから、そういう状況がないようにやるんなら、いろんな注意をして、しっかりとできるということがあったときにはやってくださいと。だけどそうじゃない場合はやらないでくださいっていうのがクリアなメッセージで、それは別に感染の状況だけで判断するわけじゃないですね。それでちょっと分かっていただけると思うんですけどね。 日本経済新聞:あとすいません、もう1つ、オーバーシュートについて、オーバーシュートする可能性というかその確率は、なんらかの定量的に示すことはできる、全国についてですけども、できるんでしょうか。 西浦:今の時点では、それをやりたいと思ってるんですけど技術的にできてない状態です。で、オーバーシュートするか否かっていうのは今は日本では確率的に感染者数が変動しながら指数関数的な増加をしていない状況であるということだけが分かっていて、実際にそれが増加に転じるという瞬間を見なければはっきりと分からないものです。 脇田:どうぞ。後ろの方。