【かぶ・大根】かぶと大根の栄養価、味、調理の違いって?上手に使い分けるコツを管理栄養士が解説
見た目も似ているかぶと大根。似ているようで違うかぶと大根の特徴をつかんで、上手に使い分けしませんか? <写真>【かぶ・大根】かぶと大根の栄養価、味、調理の違いって?上手に使い分けるコツを管理栄養士が解説 ■かぶの特徴は?どんな栄養素が含まれている? 根にも葉にも多くの栄養成分が含まれており、特にかぶは大根よりも葉付きで売られていることが多くなっているので、ぜひ葉も捨てずに利用しましょう。葉はβカロテンやビタミンB1B2、葉酸、ビタミンCやカルシウム、鉄など、ビタミン・ミネラルが豊富。根の部分にはビタミンCとカリウム、食物繊維のほか、消化酵素のジアスターゼを含みます。 ■大根の特徴は?どんな栄養素が含まれている? 大根に含まれている辛味成分のイソチオシアネートは、切ったりすりおろしたりして細胞が壊れると酵素のより作られます。特に根の先端部分に多く、葉に近い上部の約10倍ともいわれています。皮に近い部分にはビタミンCが多いため、皮ごとか皮を薄くむいて食べるのがおすすめです。 ■かぶと大根、どうやって使い分ける? 大根は肥大化した根を主に食しますが、かぶのコロンとした丸い部分は厳密にいうと根ではなく胚軸と呼ばれる茎の始まり部分。かぶのお尻の先にある細長い部分が本来の根なんですよ。かぶと大根、似ているようで違う性質の原点となっています。 ■■味の違い かぶは大根と比べて辛みが少なく風味がゆたか。一方大根は上部と下部では味も違い、一般的には上部は甘みが強く下部は辛みが強いため、調理するときにも使い分けられることが多くなっています。 ■■生の食感の違い 大根は、生で食べることも多く、しゃきしゃきとみずみずしい食感を楽しむことができ、大根サラダや大根おろしなど生で食べることもよくあります。一方のかぶは、しっとりとした食感をしていて、やや粘りのある歯ごたえをしています。生での切り方は、大根は縦横様々ですが、かぶは大きさに合わせて薄いいちょう切りや輪切りが多くなっています。 ■■煮たときの違い かぶは煮るとやわらかくなりやすく、とろっとした食感に変化するところが特徴的です。大根は煮込んでもかぶのような食感にはなりません。かぶは煮崩れしやすいため、さっと煮てあんをかけるような料理が、大根は味がしみ込むまで煮込むような料理に向いています。 ■■見ための違い かぶは、茎の部分を少し残してかぶ本来の形のまま調理することが多く、小さめのかぶは丸ごと蒸したりつめものをしたりと、大きさや見た目を活かした料理も多くあります。かぶと大根は似ているようでこんなに違うんですね!それぞれの良さを生かしてぜひ使い分けてくださいね! 参照: 『食材事典 (学研)』 ライター/大槻万須美 管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。 Instagram:@tsukiko_shoku_mind blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪ 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)