【陸上】ハードル2種目挑戦の豊田兼「想定するレースプラン」でパリ五輪切符に挑戦/日本選手権
◇第108回日本選手権(6月27日~30日/新潟・デンカビッグスワンスタジアム) パリ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権を前日に控え、トップ選手が前日会見に登壇した。 400mH豊田兼「周りに揺さぶられずに自分のレースができた」 日本歴代5位の48秒36で堂々V/セイコーGGP 男子110mハードルと400mハードルの2種目に出場する豊田兼(慶大)。前半2日間でパリ五輪参加標準記録を突破している400mハードル、そして残り2日間が110mハードルとラウンド突破すれば4日間すべてに登場しそうだ。 会見に臨み、「大勢の方々に囲まれて話す機会もないので緊張します」とはにかみつつ、「4日間、しっかり戦わないとな、という気持ちです」と言う。 ハードル2種目で五輪出場という偉業に挑戦する豊田。「これまで練習を積んでこられているという自負があるので、自分の想定するレースプラン通りに走りきれれば勝てると思っています。2種目、挑戦していきたい」と強い気持ちを明かす。 400mハードルは5月のセイコーゴールデングランプリでは日本歴代5位の48秒36をマークしている。優勝で内定、3位以内に入れば初五輪をほぼ手中に収める。 セイコーGGPでは「前半少し抑えるレースをしたので、今回はそこを改善し、もう少し(前半から)周りについていって、最後引き離すレースをしたい」。それができれば「しっかり順位をとって、GGPのタイムは越えたい。48秒前半を出せれば」と見据えている。 一方、110mハードルは13秒29のベストを持つが、参加標準記録(13秒27)には届いていない。出場資格を得られるワールドランキングには有効期間内の5レースが必要になり、そこには届かなそう。そのため、「準決勝、決勝でタイムを狙う」と、標準突破に照準を定める。その上で、泉谷駿介(住友電工)がすでに内定しているため、2位以内が五輪への道筋となりそうだ。昨年までは「3台目まで置いていかれるレース」が多かったが、「そこを強化してやってこられている」とし、「条件次第で13秒1台の手応えがあります」。 セイコーGGP以降は「1ヵ月くらい調整してきた」とし、走力、ハードル2種目と「均等に」取り組んだ。違和感のあった左ハムストリングスも回復傾向。直近は疲労も抜き、準備は整った。 五輪の舞台は、父の祖国でもあるフランスのパリ。「(出場できれば)初めてのシニア国際大会、五輪がなじみのあるフランスになれば光栄ですし、高い山に登る気持ち。五輪に弾みをつけられるレースがしたいです」。 日本選手権は「あまり良い思い出がない」が、過去、新潟ではベストを更新しており相性は抜群。「ものすごく緊張はしていますが、楽しみもある」。豊田の歴史を切り開く挑戦の4日間がいよいよ始まる。 ◇パリ五輪代表内定条件 ・参加標準記録+優勝 ・各種目最大3人 ※後日選考の優先順位=ワールドランキングで出場権獲得+3位以内(※早期内定者のいる種目は上位2位) ◇テレビ中継 1日目/6月27日(木) NHK BS18:00~20:00 2日目:6月28日(金) NHK BS 18:30~19:30/NHK総合 19:30~20:42 3日目:6月29日(土) NHK総合16:30~18:43 ※17:59~18:05はサブチャンネル 4日目:6月30日(日) NHK総合16:30~18:43 ※17:59~18:05はサブチャンネル
月陸編集部
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