逆転F1タイトル目指すフェラーリに冷や水。ウエットでの苦戦にドライバー困惑「ドライブするのが難しかった」
フェラーリのシャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.は、ウエットコンディションのサンパウロGPでライバルのペースに及ばなかった理由を説明するのに戸惑っていると認めた。 【動画】アイルトン・セナの”愛機”マクラーレン・ホンダMP4/5Bがインテルラゴスを駆ける。ドライバーはハミルトン ルクレールは予選グリッドからひとつポジションを上げて5位でレースをフィニッシュしたが、17番手グリッドからレースを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とは、途中セーフティカーが出動したとはいえ30秒以上の差をつけられた。 一方サインツJr.は予選と決勝の両方でクラッシュ。すでにマーシャルが現場に到着していたにも関わらず走行再開しようとしたとして、スチュワードから戒告を受けるという散々な週末となった。 アメリカGPではルクレールが、メキシコシティGPではサインツJr.が勝利するなど絶好調だったフェラーリだが、ブラジルでの結果は週末の天候と同じくらい暗いものとなった。 サインツJr.は「僕はいつもウェットコンディションに強いドライバーなんだけど、どういうわけか、このクルマでウェットコンディションを試して以来、いいフィーリングになったことがないんだ」と説明した。 「タイヤに負荷をかけられていないのか、中高速で足回りが固すぎるのか、何なのか分からない。ドライビングが非常に難しく、予測不可能であることは明らかだ」 「シャルルが5位でゴールしたのはうれしい。彼も苦戦していたと聞いている。レースを通じて、悪夢のようだった。でもこれからドライのレースが続いて、そこで挽回していけたらいいね」 ルクレールは自身にも不調の責任が部分的にあるとしながらも、5位入賞によってフェラーリがコンストラクターズランキングで2番手をキープし、首位マクラーレンを36ポイント差で追っていることに満足している様子を見せた。 フェラーリのマシンはウエットタイヤやインターミディエイトタイヤが得意ではないのかと聞かれ、ルクレールは「そんなことはないよ」と答えた。 「僕にも一部責任はある。セッティングはチームと一緒に決めているからね。ある方向に行きたかったけれど、それが間違っていたのは確かだ。ペースが良くなかったんだ。予選はそれほど悪かったわけではないけどね」 「新しいタイヤと、燃料が減ったことでもっとクルマの力を引き出せるはずなのに、レースではどうしうようもなかった。それ以上に、ドライブするのが非常に難しかった。ミスをしないようにするのがとても大変だったんだ」 「そして最終的にすべてを見渡して、マクラーレンの2台より前にいることだけは少し満足できる。コンストラクターズランキングで彼らに対し、4ポイントしか失わなかったことは、彼らがとても強いと思われる週末において、大きなダメージ抑制となった」 フェラーリが好調を取り戻し、終盤戦でマクラーレンを追い抜くことができれば、2008年を最後に遠ざかっているコンストラクターズタイトルを獲得することができる。 「僕たちは最後まで生き残るよ」 そうサインツJr.は付け加えた。 「チーム全体にとって重要な3つの週末が控えている。今は集中し直し、仕切り直し、この残り3レースに最高の形で臨む必要がある」
Mark Mann-Bryans