「斎藤元彦知事は『人ごとのような対応』恐ろしいこと」…民主主義を否定するTBS「報道特集」テレビ屋“村瀬キャスター”の言いたい放題
番組が何の反省もしていない点に驚き
20年以上前、私自身も選挙スタッフとしてある自民党政治家の選挙活動に関わっていたが、匿名の人物から拳銃の弾が事務所へ送りつけられたり、同じ陣営のボランティアスタッフが殴られるなど、大変な目に遭った経験がある。 番組はSNSが悪いかのような印象を与えているが、当時はそのような影響力はなかった。選挙が国民的関心事項になった時点で立候補者が身の危険にさらされるのは、今回だけの話ではない。テレビで選挙を扱う以上、この程度の背景は理解しておくべきだろう。最近では元首相が銃撃され、現職の首相に爆弾が投げつけられる事件も発生している。こうした状況下で、番組の印象操作に対して怒りすら覚える。 さらに、「情報を隠蔽するテレビ」と「真実を伝えるネット」という対立構造が作られたとされるが、この番組が何の反省もしていない点に驚きを禁じ得ない。テレビが斎藤知事の「疑惑」とされるものを繰り返し報じたことで問題がここまで拗れたのが実情であり、対立構造を作ったのはSNSではなく、むしろテレビ側なのである。それを完全に棚に上げて番組が進行していく様子には驚きを隠せない。 さて、この特集番組の本題に入ろう。論点は二つある。
論点は2つある
一つ目は、斎藤知事の支持者が集まったLINEグループに登録した女性の証言が取り上げられていたことである。その女性が所属していたLINEグループでは、「行政・司法・警察・報道 全てがつながっていた」というタイトルのYouTube動画の拡散を支持する動きがあったという。だが、こうした行為はどの陣営でも見られることであり、これを禁じることこそが危険な社会を生むという認識の欠如が恐ろしい。この恐怖については後ほど詳述する。 もう一つは、村瀬キャスターによる斎藤知事への批判だ。村瀬氏は番組後半で次のように述べている。 <公益通報者保護という観点からは本当に恐ろしいことが起きているんです。公益通報をした人が亡くなるという痛ましい事態に発展した上にですね、亡くなった後も選挙の中で、そして今もですね、その方のプライベートな情報とされるものが流布されています。知事としてどのように対応するか、考えがあるのかと直接聞きましたけれども。VTRにあったように、他人事のような回答しかありませんでした。これは、知事本人に対する批判が書かれた文章がまかれたときに、すぐに知事の権限を使って犯人探しをして、会見で嘘八百だとか、公務員失格などと激しく反応したこととあまりにも違う対応ではないかと思うんですね>