元ドラフト1位捕手、コカイン所持の罪で起訴 「経営のバーで使用」
コカインを含む粉末を所持したとして、名古屋地検が元プロ野球選手の山下斐紹(あやつぐ)被告(32)=名古屋市中区=を麻薬取締法違反(所持)の罪で起訴していたことが分かった。4日に名古屋地裁であった初公判で、山下被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年を求刑し、即日結審した。 【写真】朝ドラ俳優はなぜ、薬物に手を染めたのか 胸に刺さった先輩の言葉 起訴状などによると、山下被告は9月12日、同区で経営するバーでコカインを含む粉末(約0.458グラム)を所持したとされる。10月8日付で起訴されていた。 検察側は冒頭陳述で、山下被告が3月ごろ、知人から勧められてコカインを使用し始めたと指摘。タブレット菓子の箱にコカインを入れ、バーで所持していたという。 被告人質問では、山下被告がバーのトイレでコカインを使用していたと明かした。検察官に、選手時代のファンも来ていたバーでコカインを使用することに抵抗がなかったか問われると、「(当時は)軽い気持ちでした」と答えた。コカインを勧めた知人とは関係を絶ったといい、「この度は本当に深く反省しています。すみませんでした」と述べた。 弁護側は、山下被告が反省していることや交際相手らによる生活の支援が誓約されていることなどを理由に執行猶予付きの判決を求めた。 山下被告は現役時代は捕手で、習志野高校(千葉県)から2010年秋のドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団。18年に東北楽天ゴールデンイーグルス、21年に中日ドラゴンズに移籍し、プロ通算144試合に出場した。22年に引退し、バーを経営していた。(渡辺杏果、川西めいこ)
朝日新聞社