携帯型ゲーミングPC普及の兆し。コンビニ決済対応やSteam日本語化で市場拡大へ
日本ではいわゆる家庭用ゲーム機、つまりNintendo SwitchやPlayStationなどのTVやモニターに接続する据え置き機のシェアが大きい。ゆえにPCでゲームを遊ぶ人はそう多くなかったようだ。 【写真で見る】最も人気のポータブルゲーミングPC「Steam Deck」 しかし、昨今は状況が変わってきている。2022年にはPCゲーム販売プラットフォームのSteamで日本語ユーザーが大幅に増加したし、いまやSteamのギフトカードはコンビニに置かれるようになった。ゲーミングPCという存在もすっかり馴染み、東京ゲームショウではPCゲーム関連のコーナーも盛り上がっていた。
そういった流れのなかで注目されているのが「ポータブルゲーミングPC」である。かくいう筆者も、しばらくこの手のデバイスに触れていくうちに魅力が見えてきた。 ■“魅力的で重いPCゲーム”を手軽に遊ぶための手段 現在、ポータブルゲーミングPCとして有名なのは「Steam Deck」や「ROG Ally」あたりだろう。見た目はNintendo Switchのようだが、これでPCゲームが動くのである。 PCでゲームを遊ぶには、性能の高いノートPC、可能であればデスクトップPCがあったほうがよい。しかし、デスクトップPCを導入するのはかなり腰が重いだろうし、ゲーミングPCともなると価格も20万以上が当たり前である。
一方、ポータブルゲーミングPCは持ち運びが容易で価格は8万~13万円程度である。ものによっては20万近いものもあるが、デスクトップPCに比べるとまだ安価といえるだろう。 また、コントローラーが一体化しているのもポイントだ。PCでゲームを遊ぶときはキーボードとマウスで操作するケースが多い。もちろんPCでもコントローラーを接続すれば使用できるが、それでもハードルを高く感じる人もいるだろう。 ポータブルゲーミングPCは価格としても比較的手頃で、コントローラー操作前提であり、かつNintendo Switchのようなものだと思えばかなり親しみの湧く存在といえよう。