オトク度を徹底比較! Apple vs Google"新端末&サービス"使い倒しガイド!
法林 そうなりますね。現在、Pixelシリーズは北米と日本で人気の端末です。この地域を足がかりにEUと東南アジアのシェアを拡大していく販売戦略です。なので、日本では端末をできる限りサービス価格で提供しつつ、そのプロモーションにも気合いが入っています。 ――確かに、テレビCMやYouTube広告にも頻繁にPixelシリーズが登場していますね。 法林 CMではPixelシリーズならではの写真加工や翻訳機能など、日常的に利用されることの多い機能が前面に紹介されています。これはGoogleが日本メーカーのプロモーションチームの主力だった人材を積極的に採用していることが大きい。本来、先進機能をわかりやすくユーザーに伝えるプロモーションはAppleが最も得意としていた手法。しかし、近年のAppleは"昨年モデルより処理速度が◯%アップ!""映画が撮れます!"というような数値や一般的な活用方法ではないプロモーションが多くなっている印象ですね。 ――両社ともスマホやタブレットに採用されるチップセットは自社開発のものを使っています。両社の違いとは? 法林 AppleがiPhoneに採用するチップセットであるAシリーズは、3Dゲームや動画編集の用途で性能を発揮する処理速度を重視したモデル。なので、"昨年モデルより処理速度が◯%アップ!"といった表現が多くなります。 一方、Pixelシリーズが採用するTensor GシリーズはAI機能を制御する領域を強化したチップセット。両社共にチップセットを自社開発していますが、その用途や方向性はまったく違います。それはプロモーション活動にも表れていますね。 ――AppleはiPad Proのプロモーション映像で楽器や絵画道具、カメラなどを破壊するクラッシュ動画で世界的な大炎上となりました。これは業界的にはどう見られたのでしょうか? 法林 ありえない!のひと言です。Appleはこういった炎上とは最もかけ離れた企業でしたから。 ――その一方、Googleにも問題点があるとか? 法林 端末の価格です。これまでは「Android陣営でiPhoneのシェアを奪う!」と、メーカー各社が一丸となっていました。しかし、キャンペーンなどを含めたGoogleの販売価格が安すぎるため、他メーカーは価格面で太刀打ちできなくなってきたのです。これに関して、最近ではコスパ重視の中国メーカーからもグチがこぼれるほどです。 ――その内紛はユーザー的には大歓迎です! ■ウエアラブル市場の王者Appleの弱点とは?