同僚と基本給は同じなのに「社会保険料」は私のほうが高かったです…なぜでしょうか?
何かのきっかけで同僚と源泉徴収票を見比べた際、年収はほぼ同じなのに自分の方が相手よりも差し引かれている社会保険料が多いケースがあります。 これは、社会保険料は基本給以外の要素も含めて決められるためであることが考えられます。 社会保険料の決まり方や計算に含まれる範囲を知っておくと、今後社会保険料に差があっても納得しやすいでしょう。今回は、社会保険料の決まり方や計算に含まれる手当などについてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
社会保険料はどのように決まる?
社会保険料は健康保険、介護保険、厚生年金保険、雇用保険の4種類から成り立っています。このなかでも、健康保険と介護保険、厚生年金保険は、標準報酬月額を基に金額が決められる保険です。 標準報酬月額は、税金が差し引かれる前の月収を一定の幅で分けた「報酬月額」に照らし合わせて決定されます。例えば、月収が25万円のときの標準報酬月額は26万円です。このように、必ずしも自身の月収と同じになるとは限りません。 標準報酬月額は、基本的に毎年4~6月の間の給料を基にして改定されるといわれています。そのため、同期間で収入が高かった方は、同程度の収入の方よりも社会保険料額が高くなる可能性があるでしょう。 また、基本給だけでなく各種手当も税引き前の給料として計算されます。同僚より手当が多いときも、社会保険料は高くなることが考えられます。
社会保険料の計算に含まれる手当とは
厚生労働省神奈川労働局によると、計算に含まれる手当の例は以下の通りです。 ・残業手当 ・深夜手当 ・扶養手当 ・役職手当 ・地域手当 ・住宅手当 ・単身赴任手当 ・通勤手当 など 例えば、同僚は会社の近所に一人暮らしをしており、自身は遠方から電車で通っている場合、社会保険料を計算する際には通勤手当が加算されます。さらに、家族を残して一人で会社のある場所へ来ている場合は、単身赴任手当も加算されるでしょう。 加算される手当額が多いほど、社会保険料も多くなります。会社によっては独自の手当制度を採用しているところもあるので、同僚と社会保険料が大きく異なるときは、源泉徴収票などでどのような手当が採用されているのか確認しましょう。