同僚と基本給は同じなのに「社会保険料」は私のほうが高かったです…なぜでしょうか?
社会保険料が高いメリット
社会保険料が高いと、将来受け取れる年金額も多くなります。日本年金機構によると、平成15年4月以降に厚生年金に加入した方の老齢厚生年金の基本的な求め方は「平均標準報酬額×0.005481×加入月数」です。 平均標準報酬額は月収を基にした標準報酬月額と、賞与を基にした標準賞与額から計算できます。つまり、標準報酬月額が高いほど老齢厚生年金額が高くなる仕組みです。 また、社会保険料が高いと「社会保険料控除額」も大きくなります。社会保険料控除とは、所得税や住民税を計算する際に、所得から支払った社会保険料額分だけ引ける控除です。 所得が低いほど税額も低くなるので、社会保険料が高いと結果として節税につながる可能性があります。控除できる金額は、実際に支払った社会保険料額とされており、払えば払うだけ課税所得が低くなります。 なお、先に説明したように、社会保険料は4~6月の収入を基に決められた金額です。少しでも負担をおさえたいときは、この時期になるべく残業をしない、深夜勤務に入らないなどの工夫ができます。 ただし、社会保険料が減るとその分年金額も減る点は理解しておきましょう。
社会保険料は基本給以外の要素も含めて決めるため個人差がある
社会保険料は、4~6月の給料を基に決められます。計算に使う給料は、基本給だけでなく深夜手当や扶養手当、残業手当なども含まれるため、場合によっては同じ年収でも自分の方が社会保険料が高くなるケースもあるでしょう。 社会保険料が高いと、受給できる年金額も多くなります。社会保険料だけ見ると損をした気分でも、将来的にはより安定した年金受給につながるでしょう。もしそれでも社会保険料負担を減らしたいときは、4~6月の残業を減らしたり深夜勤務を減らしたりすることも一つの手でしょう。 出典 厚生労働省神奈川労働局 労働保険料の算定基礎となる賃金早見表【労働保険徴収課】 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部