きのこを洗ってはいけないは迷信? 食べ物にまつわる10の迷信
肉はマリネすると柔らかくなる
肉はマリネにすると柔らかくなると信じる人は多いけれど(プロのシェフも!)、これは真実ではない。マリネ液の塩分が肉全体に行き渡り、水分の保持力が高まって肉がジューシーになるが、これは肉が柔らかくなるのとまったく同じことではない。また、肉をマリネ液に長時間漬けすぎると、マリネ液の酸が肉の繊維を分解し始めるが、これは厳密に言うとたんぱく質が変性するためで、柔らかくなっているわけではない。
酔い覚ましにはコーヒーが効く
コーヒーを飲むと酔いが覚めるというのはよくある誤解で、まったく正しくない。カフェインの興奮作用がアルコールの鎮静効果を打ち消し、人の反応時間を早めてより覚醒したように見せるけれど、アルコールの代謝や処理を早める効果はない。基本的に、酔っ払いがカフェインでハイになっているだけで、酔いが覚める状態とはほど遠い。
卵黄はコレステロールを上昇させる
卵黄はかつてコレステロールを上昇させると信じられていたけれど、誤りであることが証明されている。最新の研究によると、コレステロール値のほとんどは、肝臓で体内で作られるコレステロールの影響を受けており、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取量に反応しているという。Lサイズの卵には、飽和脂肪酸がわずか1.5gしか含まれていない。では、アイスクリーム1サービングのコレステロールは? 14g。コレステロール値が心配なら、卵の前に見直すべき食品は明らかにほかにある。
セロリはマイナスカロリー食品
カロリー計算が盛んな現代において、マイナスカロリー食品を思いついた人は大当たりを引いたと思ったかもしれない。けれど、これは正しくはない。マイナスカロリーの概念は、特定の食品を噛んで消化するのに実際に含まれるカロリーよりも多くのカロリーを消費すれば、カロリー摂取量がマイナスになるという考えに基づいている。しかし最新の研究によると、1時間ずっと咀嚼を続けたときの消費カロリーは約11kcalだそう。セロリのカロリーは2本で15kcalで、1時間も噛み続けることは絶対にないので、計算が合うことはなさそう。