焼いても溶けない「グリルチーズ」をサクとろで味わうとっておきレシピとは?
焼き上がりの香ばしさを楽しむ
そのまま食べても、溶かして食べてもおいしいチーズは、種類が豊富で、食事のシーンや好みによって様々な風味を堪能することができます。でも、「焼いて食べるチーズ」は、チーズ好きの人にもあまりなじみがないかもしれません。日本では主に輸入品が出回っていましたが、このほど大手メーカーが、焼いて食べる「グリルチーズ」を発売して市場参入し、新たなチーズの食感を楽しむ人が増えています。料理の材料として使えば、食卓を彩るおかずのレパートリーも広がりそうです。 【写真】焼いて食べる「ハルミチーズ」 焼いて食べるチーズは、地中海に浮かぶ島国・キプロスが発祥とされ、「ハルミ(ハルーミ、ハロウミ)チーズ」と呼ばれて、同国のほか、近隣のギリシャやトルコなどで古くから親しまれてきました。 原料乳を約90度の高温で加熱し、その後、塩水に約40日間つけておくといった独特の製法で仕上げたチーズは、加熱しても溶けにくいのが特徴。現地では、1センチほどの厚さにスライスして、ステーキのように焼いて食べたり、フライにして食べたりすることが多いといいます。 日本では10年ほど前から、ギリシャやトルコなどからの輸入品が販売されており、焼き上がりの香ばしさが楽しめるチーズとして、徐々に人気が高まっています。国内では、小岩井農牧(本社・東京)が2013年から小岩井農場(岩手)の生乳で作る「小岩井農場育ち ハロウミ」を販売しています。 今年9月には、森永乳業(同)が、焼いて食べるチーズ「クラフト グリルチーズ」を発売。「特許取得の原材料の配合バランスにより、焼いても溶けない耐熱性を実現した」(同社チーズ事業マーケティング部)といい、スティック状のチーズをフライパンで加熱するだけで、焼き色の付いた外側のサクッとした食感と、内側のとろりとした食感を同時に楽しめます。
グリルチーズを使った時短レシピ3選
グリルチーズは、焼いてそのまま食べるだけでなく、料理に加えることで、その食感が良いアクセントとなって、料理のおいしさを引き立ててくれます。「朝・夕食やお弁当、お酒のおつまみなど、さまざまな食事のシーンで活用でき、日ごろ不足しがちなたんぱく質を手軽に取ることもできます」。そう語るのは、料理研究家の若菜まりえさんです。忙しい時でも簡単に作れる料理のレシピを若菜さんに紹介してもらいました。 ☆サクとろチーズベーコンの小松菜炒め☆ 【材料】(1人分) ◇小松菜=100g ◇グリルチーズ=30g(約8本) ◇ハーフベーコン=3枚 ◇油=小さじ1 【作り方】 〈1〉グリルチーズを炒め、焼き色が付いたら別皿に移す。 〈2〉油小さじ 1 をフライパンに引き、小松菜、ベーコンをハサミで切ってフライパンに入れ、中火で炒める。 〈3〉〈2〉に〈1〉で炒めたグリルチーズを入れ、全体をサッと炒める。 「どの食材もキッチンばさみでカットできるので、まな板やボウルなどを使わずに済み、洗い物を減らすことができます。小松菜は、ほんのり焼き色が付くまで炒めると、香りが立っていっそうおいしく仕上がります」