「犬がウンチを食べるのをやめさせたい」犬の食糞症で考えられる病気と対処法
犬のなかにはウンチを食べてしまうコもいます。では、犬が食糞をする場合、病気などの可能性はあるのでしょうか? 【写真】ニコっと笑顔のゴールデン・レトリーバーたちがかわいい! 「犬の食糞症で考えられる病気の可能性と対処法」について、いぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生に話を聞きました。
犬の食糞症とは?
犬の食糞症とは、犬が糞便を食べてしまうことをいいます。生後数カ月の若齢犬では遊びや興味本位から食糞をすることは少なくありませんが、1歳以降もみられる場合は食糞症であると考えます。
犬が食糞をする理由
犬の食糞は子犬が興味本位で行ったり、母犬が子犬の糞を食べるなど正常でもみられる行動ですが、注目引き、食事量や栄養バランスの不足、ストレスなどが理由で犬が食糞をすることがあります。
犬の食糞で考えられる病気と検査方法
犬が食糞をする場合、寄生虫症、食欲増進をおこす消化器疾患やホルモン疾患を考えます。 なお、犬が他の犬のウンチを食べる場合は衛生的ではないですし、相手の犬が寄生虫などの感染症を患っていた場合はうつることもあります。また、下痢や嘔吐などの消化器症状を引き起こすことがあります。 動物病院では便検査や体格のチェックのほか、食欲増進を起こす病気の疑いがある場合は血液検査やエコー検査などが行われます。
犬が食糞をする場合の対応
犬が食糞をする場合、子犬期から続く食糞症については飼い主さんの対応で悪化するケースがありますので、以下の対応を心がけてください。
食糞に反応しない
食糞をしている犬に対して反応しないこと。声がけや視線を向けることは控えましょう。
口の中の糞便を取ろうとしない
口に入れた糞便を取ろうとすると、「食べると飼い主さんが構ってくれる」「取られちゃう」という気持ちからより食糞行動が強くなったり、隠れて食糞をするようになります。 現場を押さえた際には冷静に振る舞い、おもちゃやおやつなどで気をそらすことが難しい場合は、ぐっとこらえてその場を立ち去り無視をしましょう。
生活リズムを整える
ご飯や運動など愛犬の生活リズムを整えましょう。それにより排便のリズムも整い、食糞対応がしやすくなります。 また、トイレの清潔を心がけたり、遊びの時間や運動量を増やしてエネルギーを発散させること、生活環境を整えたり苦手な物事からは距離をおく工夫をするなど、日常のストレスを緩和してあげることが食糞の改善策に繋がることがあります。