81歳ママが作る愛され名物「どてスパ」に別れ 老舗喫茶店が50年の歴史に幕 愛知・名古屋市
午前11時、カウンターの上には良子さん自慢の料理がすらりと勢ぞろい。感謝の気持ちを込めて、この日は食べ放題。コーヒーがついて、なんと破格の800円です! もちろんお店の看板メニュー「どてスパ」もあります。 正午を回ると店内には長蛇の列が! 常連客は口々に「もう最後やね、これは」「どてスパ食えんくなるで」といい、最後の「どてスパ」を思う存分楽しんでいました。
親子二代で「どてスパ」好きという常連客も、「本当に寂しいです。(良子さんは)すごい気さくで、よくしてくださっています、いつも」と話し、思い出の味をかみしめます。
大学生時代に毎日通っていたという男性は、この日のために休みを取って、富山県からわざわざやって来たといいます。「名古屋のおふくろの味と言ったら、ここですね」と話し、「どてスパ」を食べ納め。お店の人がパックを取り出して、おかずを詰めて手渡します。名古屋のおふくろの味を持って、この後、車で約4時間かけて富山県へと帰っていきました。
午後4時でランチバイキングが終了した後は、ご近所の常連客が集まり「お別れの会」を開催。 そして、ついに約50年の思い出が詰まったお店に別れを告げるときが訪れました…。 店主・柴田良子さん: 「もうほっとしました。やり切ったって感じ。感無量です。お客さんのおかげって言った方がいいかもしれないね。そう、お客さんのおかげかもしれない」 「喫茶 亀」は閉店しましたが、ずっと愛されてきた看板メニュー「どてスパ」の味は、いつまでもみなさんの心に残り続けるでしょう。