「心を鬼にして叱った息子が廊下で」近藤さや香 離婚後の現在「塾の宿題がガチで解けないことも(笑)」
ラジオはちょうど真ん中にいるメディアだなと思っていて。言葉づかいが正しくなければいけないけれど、何よりもしゃべりかけるように話したい。言葉の感覚を日々磨きながら、楽しむことを心がけています。 ── 日々の放送のなかで「これはうまくいったな」と手応えを感じた場面があれば、聞かせてください。 近藤さん:毎日本当にいろいろな人たちと、いろいろなコーナーで「はじめまして」があるので、うまくいったと思うことはないかもしれません。スタッフが優しいので具体的にほめてくれて、私の自己肯定感を上げてくれるのですが、私が「そうだよね~」と共感してしまうと、そこで終わりだという気がしていて。ほめてくれるところはスタッフに任せて、うまくいかなかったところを聴き返すようにしています。
先日、授業参観があって、息子が算数の授業を受けていたんです。問題が何を求めているのかを考えるなかで「まとめ」「ねらい」と書かれていて。小学生でもひとつの問題に取り組むときに「ねらい」を設けていることを知り、今の私にたりないもののヒントになった気がしたんです。狙ったところに落とし込むことが押しつけになったり、答えを導くための質問になったりするのはいけないと思うのですが、ゲストをお迎えする前から自分なりの狙いを念頭に置いて下準備をしたほうが、よりまとまりのあるインタビューになるのかな、しゃべり手として次のステップへ行けるのかなと思ったりもしたんですよね。授業をちゃんと見なさいよ!という感じなのですが(笑)。
──お仕事が本当にお好きなんですね! 近藤さん:そうかもしれないです。人と話をすることがすごく好きで、やっと辿り着けた場所なので、今を大切にしていきたいです。始まれば必ず終わるということは理解していますが、すごく楽しくて幸せなので、目の前のことは日々噛みしめています。ラジオというメディアがとても好きなので、どういう形であっても今後もずっと関わっていけたらいいなと思っています。 PROFILE 近藤さや香さん
こんどう・さやか。1984年生まれ、愛知県出身。2009年からアイドルグループ・SDN48の1期生として3年間活動し、2016年からはFMヨコハマ『Lovely Day』 でラジオパーソナリティを務めている。プライベートでは結婚・出産・離婚を経て、現在は小学3年生の長男と2人暮らし。著書に『しあわせ護心術』(ワニブックス)がある。 取材・文/長田莉沙 写真提供/近藤さや香
長田莉沙