小学生のマラソン大会 おすすめの練習方法や早く走るための戦略は
マラソン大会当日の戦略は?
マラソン大会で良いタイムを出すために、保護者のかたにアドバイスしてほしいのは、「同じペースで走りきる」ということです。長距離走は同じペースを保って走りきった場合、ベストタイムが出ることが多いからです。序盤に飛ばし過ぎてスタミナが尽きたり、逆に終盤で追い上げようとして体力が余ってしまったりすると、タイムが伸びないことが多いのです。 といっても、ゴールした時点で体力があり余っている状態だとベストタイムは出ません。初めてのコースで体力をちょうど使いきるペースで走るのは難しいので、事前に同じ距離を走って大体のペースをつかんでおくと良いでしょう。そして本番では、周囲がどんどん先に行っても、強い気持ちをもって自分のペースを守ることが大切です。 走り方にもコツがあります。持久走ではいかに無駄な体力を使わないかがポイントですので、「背筋をピンと伸ばす」「腕や肩は力を抜いてリズミカルに振る」「前に勢いよく踏み出したり後ろに強く蹴ったりしない」といった走り方を心がけましょう。また、しっかりと息を吸うことを意識すると、呼吸が安定しやすくなります。 マラソン大会当日の朝食は、スタミナをつけようとして食べ過ぎるのはNG。苦しくて走れなくなってしまいます。量はほどほどにして、エネルギー源となるバナナや炭水化物などを重点的にとるようにしましょう。胃腸内の炭酸ガスの発生を抑えるヨーグルトもおすすめです。スタート時間の3時間前までには食事を摂り終えているようにしましょう。
できる範囲でがんばれるように応援しよう!
持久走は、走っているときに苦しさを感じることもありますが、それだけに達成感を得やすく、「やればできる」といった自信にもつながります。勉強など他のことをがんばろうという気持ちにもなるかもしれません。決して無理をさせることなく、子どもができる範囲でがんばれるように応援してあげてください。そうすれば、走ることの楽しさを実感し、運動が好きになることにもつながるに違いありません。
プロフィール 監修: 川嶋伸次 1966年、東京都出身。日体大時代、箱根駅伝では山下りの6区を担当し区間賞を取るなどチームに貢献。卒業後は旭化成陸上部に入部し、各大会で活躍した。2000年の琵琶湖毎日マラソンで自己ベストとなる2時間9分04秒をマーク(日本人トップの2位)、シドニー五輪マラソン代表に選出された。その翌年に現役を引退、02年からは東洋大陸上競技部の監督に就任。現在は旭化成陸上部コーチ。