「夏はTシャツで寝る」はやめたほうがいい…睡眠のプロが「寝具は夏用と冬用を分けるな」というワケ
■モコモコ素材よりも綿素材+レッグウォーマー 基本的に、パジャマは1年を通して長袖長ズボンがおすすめです。真夏だからとTシャツで寝ると、朝起きたら冷えていることが多いからです。 ここでも、キーワードは「深部体温」です。汗をかいて、それが衣服の布に吸収されたり、蒸発したりすることで、深部体温が下がって眠りやすくなるのです。 でも、半袖短パンでは、手足を覆っている布がないので汗を吸収できなかったり、そもそもあまり汗をかかなかったりして、深部体温が下がりにくくなります。 また、冬はモコモコ素材のパジャマに頼らないことです。モコモコ素材は化学繊維なのでうまく汗が発散されず、皮膚とパジャマの間に水分がたまって逆に冷える原因になってしまいます。冬こそ、通気性のいい綿素材のパジャマをおすすめします。 レッグウォーマーも役に立ちます。靴下をはいて寝ると深部体温が下がりにくくなってしまいますが、レッグウォーマーならその心配はありませんし、寒さもかなり防げます。 足首やふくらはぎを冷やすと全身の血流が悪くなるので、できれば夏でもレッグウォーマーを使っていただきたいです。 電気あんかも、寝るときに体を温めるために使うのはいいですが、一晩中ずっと使うと深部体温が下がりませんし、汗をかいて寝冷えの原因になることがあるので、途中でスイッチを切りましょう。 お湯を使う湯たんぽなら、自然に温度が冷めていくので問題ないと思います。 ---------- ヒラノマリ(ひらのまり) スリープトレーナー、睡眠健康指導士 自身も不眠症を経験したことから睡眠学に興味を持ち、大学卒業後は大塚家具に入社。一般のお客様からホテル、保養所、大使館などのベッドや寝室全体のコンサルティングを経験する。現在は日本で唯一のアスリート専門の睡眠のパーソナルトレーナー『スリープトレーナー』としてメジャーリーガーの藤浪晋太郎投手、プロ野球選手、Jリーガー、オリンピック選手などに試合時に合わせた睡眠アドバイスから寝具・パジャマ選びまで行っている。 ----------
スリープトレーナー、睡眠健康指導士 ヒラノマリ