経営トップ年頭所感、激変へ備え トランプ氏復帰、万博や防災も
主要企業のトップが6日の仕事始めに合わせて年頭所感を公表した。トランプ氏の米大統領復帰で世界経済の激変が見込まれ、対応力の強化を訴える姿勢が目立った。4月に開幕する2025年大阪・関西万博の取り組みや大規模災害への備えを指摘する声もあった。 20日に大統領就任式に臨むトランプ氏は、関税や移民政策などについて既に発信している。キヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長は「米国第一主義の政策がより強まることが懸念されている」と指摘。三菱地所の中島篤社長は、持続可能な成長には「価値観や環境の変化を見据えた柔軟な取り組みが求められる」とした。 大阪・関西万博に向け企業でも準備が進む。日立製作所と共同展示を予定するKDDIの高橋誠社長は「未来の都市での生活を体感できる展示を目指す」と意欲を見せた。 NTTドコモの前田義晃社長は、発生から1年が経過した能登半島地震を振り返り「災害に強いネットワークの構築の要請が高まっている」と主張した。通信サービスの品質確保を「引き続き経営の最重要課題」とした。