千葉ジェッツの新たな柱、ディー・ジェイ・ホグが大きな刺激を受ける相棒「原選手を見ていると、守備へのモチベーションが高まります」
「相手がカムバックした中でも耐えることができるのか、良いテストとなりました」
文・写真=鈴木栄一 千葉ジェッツは10月26日、27日とアウェーで長崎ヴェルカと対戦。初戦を82-50と圧勝すると、第2戦も79-75と競り勝ち、価値ある同一カード連勝を達成した。これで千葉は8勝1敗としている。 第2戦の立ち上がり、千葉Jは前日の良い流れをキープし、強度の高いディフェンスで長崎のオフェンスを封じ込めると、金近廉が第1クォーターだけで3本の3ポイントシュートを沈めて主導権を握る。第2クォーターにはディー・ジェイ・ホグが力強いドライブによってこのクォーターだけで11得点を挙げてオフェンスを牽引し、前半で16点のリードを奪う。 しかし、後半に入ると長崎の猛反撃を受ける。ファウルトラブルに陥ったことも響いて劣勢に陥ると、徐々に追い上げられ第4クォーター残り1分で2点差にまで肉薄された。それでも、ここでエースの富樫勇樹がさすがの決定力を見せ、残り30秒に2ポゼッション差とする値千金のシュートを決めて粘る長崎を振り切った。 千葉Jのトレヴァー・グリーソンヘッドコーチは、連勝を成し遂げた選手たちの奮闘を称えると同時に、先を見据えた発言で勝って兜の緒を締めた。「後半にかけてオフェンスがうまく噛み合わず、機能しなくなってしまいました。相手のプレッシャーを受けフィジカルな状況になっても、アタックを続けていかないといけない。こういうことはプレーオフになるとよく起きるので、そこを目標としてしっかりと作り上げていきたいです」 この試合、千葉Jで最も目立ったのは富樫で、チームトップの19得点に加え最後にクラッチショットを決める千両役者ぶりを発揮した。だが、34分20秒とフル稼働し、18得点6アシスト5リバウンド3ブロックと攻守に大暴れしたホグの貢献度は富樫と同等と言える。 今オフ、NBLの名門シドニー・キングスから加入したホグは、「タフな試合となり、相手がカムバックした中でも耐えることができるのか、良いテストとなりました。そこで勝つことができてよかったです」と、接戦を勝ち切れたことの手応えを語る。 ここまでホグは全9試合に先発出場し平均16.9得点、6.0リバウンド、2.9アシスト、1.9スティール、1.4ブロックを記録。207cmのサイズとリーチの長さを生かしたレイアップを軸に2点シュートの成功率は60%を超え、3ポイントも打つことができ、爆発力も備えている。グリーソンヘッドコーチも「ディー・ジェイは必要な時に得点を決めてくれます。そして、いつのまにか得点をたくさん決めている印象です」と絶大な信頼を寄せる。