気候変動による雪不足、ウィンタースポーツの「脅威そのもの」、国際スキー・スノーボード連盟が危機感
国際スキー・スノーボード連盟(FIS)は、世界気象機関(WMO)と5年間の提携協定を結んだ。各国のスキー連盟、競技会場、競技主催者と降雪の情報を共有するためのもの。 FISのヨハン・エリアシュ会長は、「気候変動はスキーやスノーボードにとって、脅威そのもの」と話す。FISによると、昨シーズン、アルペンスキー、クロスカントリースキー、スノーボードパークとパイプ、フリースタイルスキー、スキージャンプなどの世界大会616回のうち26回が天候の問題で中止された。 気候変動が進むなか、国際オリンピック委員会は、2040年までに冬季オリンピックで雪上競技を開催できる「気候的な信頼」をおける国が、わずか10カ国であるとこを明らかにした。 サウジアラビアは、未来都市プロジェクト・ネオムの近くに人工湖のあるスキーリゾートを建設。2029年のアジア冬季オリンピック開催に向けて準備を進めている。 WMOは、「大気中の雪は減少している。また、山岳地帯、北極、北極近くの地域での凍土の融解は、その上に構築されたインフラの安定性に直接影響を及ぼし、炭素排出量の増加にもつながっている」と警鐘を鳴らす。 WMOによると、標高800メートルまでの低高度では降雪量が減り、降雪日数は1970年以降、半減しているという。 ※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。
トラベルボイス編集部