全米が大谷翔平の9回二死からの逆転2ランに騒然…打たれたレ軍“守護神”は「特別な選手で信じられない才能」と敬意
エンゼルス地元紙のロサンゼルス・タイムズ紙は「トラウトのポテンヒット、大谷の本塁打がエンゼルスに逆転勝ちの力を与える」との見出しを取り、この日、「2番」の大谷と「3番」のトラウトを入れ替えていたことに注目した。 「エンゼルスのマドン監督がトラウトと大谷の打順を入れ替えたとき、違いを生むことができるかどうか定かではなかった。大谷をトラウトの後ろに今季初めて据えたマドン監督は、『これらは微々たるわずかな変化だ。影響を及ぼすことができるか見てみよう』と語っていた」と書き出し、「こうなるとは思わなかった。9回二死でエンゼルスが5連敗の瀬戸際にあった場面で、トラウトがライト前にポテンヒットを放ち、大谷の決勝の一撃をお膳立てした。大谷の一打は、右翼ポールの内側をちょうど曲がっていった逆転2ランとなり6-5の勝利をもたらした」と伝えた。 記事は、大谷の12号が本塁打争いでメジャートップに並び、「大谷のメジャーキャリアで9回、もしくは、それ以降での初の勝ち越しの一発となった。これはミルウォーキーで2013年にハンク・コンガーが放って以来となるエンゼルスの9回二死からの決勝弾だった」と知られざる記録面を紹介した。 同じく地元紙のオレンジカウンティ・レジスター紙は「大谷の9回の本塁打がエンゼルスをレッドソックス越えに駆り立てた」との見出しを取り、「大谷が97マイル(約156キロ)の速球を右翼線に打ち返したとき、彼は、打球がフェアのままでいるように祈る以外何も考えていなかったと明かした。胸をえぐられる新たな敗戦(5連敗)を避けるためにエンゼルスが心から必要としていた2ランとなる打球は、右翼ポールの内側をスリ抜けていった」と、大谷の心境と共に劇的な逆転2ランの場面を表現した。 「大谷が『メジャーリーグのキャリアで最も重要な本塁打だった』と語った2ランがエンゼルスにリードをもたらし6-5の勝利を生んだ」とし、同メディアもエンゼルスでの9回二死からの逆転本塁打が8年ぶりの記録となることを伝えた。 一方、屈辱的な敗戦を味わうことになった敵地のメディアはどう報じたのか。NBCスポーツのボストン支局は「大谷の9回の逆転本塁打がレッドソックスに衝撃を与える」との見出しを取り、「レッドソックスはエンゼルスを相手に素晴らしい逆転勝ちを収めるまであとアウトひとつと迫っていたが、大谷は他のプランを抱いていた」と、衝撃的な大谷の逆転2ランについて報じた。 記事は、この試合の3つのポイントを挙げて、その1つ目に「大谷が優れた攻撃力を披露した」とピックアップした。 「大谷は、極めて優れた打者でクローザーのバーンズは辛い目にあった。エンゼルスのDH(の大谷)は、9回にバーンズから右翼へ決勝打となる逆転2ランを放った。これは大谷の5打席で唯一の安打だったが、彼は、その1本を有意義なものとした」 さらに「大谷は先発としても優れ打席でも貢献する素晴らしい能力を持つリーグで最もユニークな選手の1人だ」と絶賛。「彼は、フェンウェイパークでの3連戦で投げなかったが、打撃でダメージを与えてきた。大谷は、この3連戦で少なくとも安打を1本放ち、2本塁打と3打点を記録した。彼の12本塁打はメジャーリーグでトップタイとなっている」と敵チームの二刀流スターに白旗を上げた。 エンゼルスは大谷が19日(日本時間20日)に本拠地で行われるインディアンス戦に先発することを球団公式ツイッターで明らかにしている。