小型なフロントオープン食洗機 パナソニック、来年2月に新型 30年に普及率50%めざす
パナソニックは、幅45センチメートルのコンパクト性と100Vに対応する同社初のフロントオープン式食器洗い乾燥機(ビルトインタイプ)を2025年2月に発売する。フロントオープン式の国内需要の高まりを受けて、日本で主流の幅45センチメートルのビルトイン食洗機に合わせて設計。新型の投入などで食洗機の普及率を30年までに50%まで高めたい考えだ。 【関連写真】パナソニックが展開する食洗機 新製品NP-45EF1Wは、庫内容量約122リットルで、約9人分の食器や調理器具を洗える。洗いたいものの大きさに合わせた高さ調整機能や、ボトルホルダーを備えるスライド式の三段かごを搭載する。 4人家族の場合、朝食と昼食の2回分をまとめて洗える。上段はカトラリートレイで、下段の上かごに背の高い食器をセットした場合、トレイの半分をスライドさせて収納し高さを確保することで対応できる。上かごは、セットするものに応じて高さを3段階に調整可能。 一番下のかごは、皿などを支えるピンを折りたためば深鍋をセットできる。ボトルホルダーもあり、水が届きにくくなりがちな内側の底まで洗える。 庫内の上、中、下段それぞれに付いたノズルでしっかり洗い上げる洗浄力も強みだ。50度以上の高温・高圧水流で洗うため、予洗い不要。 ヒーター乾燥では、排気口付近の結露が起こらない工夫として、本体内部で排気の温度を35度程度まで下げて、結露は本体内の一カ所に集まる仕組みにしている。 消臭・除菌効果のある独自技術「ナノイーX」の送風機能も搭載。まとめ洗いでも庫内の匂いを抑制、除菌する。洗浄中の各工程でフィルターを洗う「自動洗浄システム」を搭載するほか、「3層構造残さいフィルター」で運転後の手入れの頻度も減る。 販売は日本国内向けで、工事費別で市場想定価格36万3000円。一部家電量販店やシステムキッチンメーカーなどに導入予定。より簡単に施工するための給排水接続キットも来春発売予定。 ◆普及率30%にとどまる パナソニックによると、現在の食洗機の国内普及率は30%程度にとどまっているという。同社は、ビルトインタイプを中心に30年までに50%の普及率を目標にする。 パナソニックくらしアプライアンス社キッチン空間事業部プロダクトイノベーション企画部の宇佐愛日主務は「まずは45㌢㍍の販売で、普及率を伸ばしたい」と話す。新製品はシステムキッチンとのセット販売を基本とするが、単体販売も視野に入れている。
電波新聞社 報道本部