「友達が行ってるからSAPIX」が本当に危険なワケ。人気家庭教師が明かす“フォローの手薄さ”
「友達と一緒がいい!」と言われたら
とはいえ、子どもはこうした内部事情は理解せず友達と一緒がいいと主張することもあるでしょう。その場合、親としては何かできることはないのでしょうか。 「仮に友達を理由にノーフォロー系の塾を希望した場合、家庭では読書や100マス計算を徹底して行えば、4年生の途中~5年生の中盤なら何とかなります。6年生なら、そもそも子どもが言い出さないと思います。 受験を少しでも検討されている親御さんは、こうした情報を集めておきましょう。僕のところには、熱心な方であれば、子どもが私立小学校のお受験を終えたタイミングで相談にいらっしゃることもあります。どのタイミングで何を決断するかの正解はありませんが、情報収集は誤った判断を予防させることにも繋がりますから、知っておいて損はありません」
転塾を検討すべき3つのケース
塾のカラーが合わず脱落する子は一定数存在しますが、転塾についても、長谷川さんはポイントが3つあると話します。 「塾側は商売ですから転塾はすすめてくれません。だからこそ、親はダラダラとその塾に通わせてしまったり、判断軸が見えずに疲弊してしまったりします。転塾は学習効率が下がるため、安易に選択しないほうがいいという前提はありますが。転塾の基準として3つのポイントがあると思っています。 1つ目は、先生や生徒に暴力的な人がいる場合です。必然的に授業の質が下がりますし、受験どころではなくなります。これはすぐに変えたほうがいいでしょう。 2つ目は、独自のやり方にこだわる先生や、変なノウハウを教え込む先生がいる場合です。例としては、連立方程式を教え込む先生や、小6用の天秤法(食塩の濃度などを比を使って解く方法)などを小4から教えるような方です。子どもにも変なクセがつく可能性があるため、転塾を検討されたほうがいいでしょう。 3つ目は、3か月以上成績が低迷しているケースです。SAPIXで最下位クラスに3か月いるなどは、塾が合っていない証拠ですし、3か月以上変化がないと、再浮上する可能性は低くなります。タイミングを見て転塾した方が子どものためになります」