「実は競技中に…」やり投げ金メダル・北口榛花選手が偉業達成の裏で感じていた異変 緊張、悔しさ、反響、そして今後。パリ五輪を終えた思いを語る
「若い頃はあまりポイントのことまでは考えないかもしれない。ポイントについての講義などもあったらいいんじゃないかと思う。海外の試合は出たいと思っても、全部出られるわけではない。指導者任せにせず、経験の一つだと思ってチャレンジしてみてほしい」 ―来年9月に東京で開催される世界選手権は、既に代表入りが決まっている。気運醸成のためにも、陸上界全体の盛り上がりが欠かせない。 「今回の五輪もいろんな種目での入賞があった。私一人では何も変わらない。選手全員で頑張って、今まで日本人が弱いと言われていた種目でも世界と戦えることを証明し続けられればいいなと思う」 「子どもたちに今すぐやり投げを始めてほしいとは思っていない。いろんなスポーツをやる中で、陸上の投げる種目も一つの選択肢として頭に残るようにはしたいなと思っている」 「パリでは8万人が入る競技場がほぼ満席。声援の威力がすごかった。来年もたくさんの人に見に来てもらいたい。東京で世界陸上があるというのはすごくモチベーションになる。最大で4人出られる可能性があるので、日本のやり投げの存在感を出せたらいい。日本の皆さんが観客の割合を多く占める中で、金メダルを取りたい」
―4年後には陸上では日本人初の五輪2連覇が懸かるロサンゼルス大会も控えている。 「成功しても失敗しても、自分の思い通りに準備して臨める4年間にしたい。今季はシーズン序盤から調子が悪くて、いろんなことを考えて試合に臨まないといけない状態がずっと続いている。今季のようなことがないように、自分でいろいろと考えながらトレーニングをして、4年間積み重ねていきたい」 「元々やっていた水泳やバドミントンなど、陸上以外の動きをよりトレーニングに入れながら鍛えるのがいいかなと考えている。バドミントンは一人ではできないので、テニスの壁打ちとかも取り入れていけたらいい」 「チェコに来たばかりの19年3月に(世界記録保持者の)シュポタコバさんと1度一緒に練習をした。『他の人と全部が同じじゃなくていい』と言ってもらえたし、自分の長所は生かすべきだと思う。いいところはなくさないようにトレーニングしていきたい」
―金メダルのご褒美に自分に何をあげたいか。 「とにかく日本のおいしいご飯が食べたい!という気持ち(笑)。あとは、地元の北海道旭川市に帰った時に、好きなラーメンをいっぱい食べたいです」